科学に陰謀は通用するのか

科学の世界は公開が原則である。成果が公開され、功績を認められてこその価値であるからある程度の成果が上がれば積極的に公開されるし、検証されなければ認められることはないからデータの一部が非公開になるようなことは有り得ない。
軍事研究に従事するなどして機密扱いで公開不可能な研究もあるだろうが、それは終端部分の技術研究であって基礎理論研究ではない。そして基礎研究が公開されている限り、応用範囲でどの程度までのことが実現可能かは(科学に疎くなければ)誰の目にも明らかな状態にある。
つまり科学分野では、陰謀論の主張するように「知られざる超兵器」が密かに開発されているようなことはなく、隠されるとしても精々「予想される範囲のちょっと先を行く」程度のものに過ぎない……というのが私の主張である。
ただ、実際に「陰謀により」科学研究の公開が阻害された事例がないかどうか、確認したことはないので、ちょっと人力検索で質問してみた>question:1190351602
あー。ルイセンコ事件を忘れてた。確かに「国家的陰謀で科学研究が歪められた事例」だなぁ。まあ、結局海外にまでその政治的権威が及ばなかったために誤りが発見され修正されてしまったんだけれども。