クラシックスタイルなミラーレスまとめ2021

以前「クラシックスタイルなデジカメ」についての記事を書いたのは2014年末のこと、それから7年近く経っているのでだいぶ状況が変わり、入手可能な機種も変化したので改めて書き直してみようと思う。

「クラシックスタイル」とは

「クラシックスタイルのカメラ」を改めて定義するならば、デジカメよりずっと以前、フィルム時代のカメラを彷彿とさせるスタイルを持つ機種、ということになる。
「クラシックスタイル」とひとくちに言っても、古くは「レンズを取り付けた木箱」から、蛇腹カメラやら二眼レフやら様々なスタイルが混在するが、「古いカメラ」の最も一般的なイメージというのは概ね「角張った銀色の金属ボディに黒の革貼り」ではないだろうか。
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(https://pixabay.com/images/id-3480569/より)
最近のカメラとの違いを挙げるならば「プラスチックボディではなくメタルカラー」「曲線的ではなく直線的」「液晶ではなくアナログな計器や操作系」といったイメージだ。

勿論、現代的なカメラの形状変化にも様々な合理的理由があるのだし、一方でクラシックなスタイルは当時の事情(主に加工技術や材料、あるいはフィルムという物理的制約など)によって成立した、今となっては縛られる理由のない部分も少なくないのだが、合理性よりも好みを優先したいのが趣味というものでもある。
以前にも書いたが、カメラは単なる撮影の道具というだけではなく、ある種のファッションアクセサリという側面もあり、「趣味に合う外観」は決して無視できない重要な要素と言える。大いに拘っていきたい。

以前との変化について

前回の2014年記事時点と今回の大きな違いは、なんといっても「一眼レフからミラーレスへの全面移行」だろう。
これまではフィルムカメラ時代の構造を継承した一眼レフ機が高級デジカメの主力だったが、マイクロフォーサーズによる「ミラーレス」の啓開から10年が経過し、ソニーが「一眼レフに対抗できるミラーレス」を押し進めたこともあってミラーレスのメリットが一眼レフのメリットに勝り始め、ここにきて一眼レフの二大巨頭であったニコンキヤノンが相次いでミラーレス専用の新規格へ移行した。

一方でレンズ一体型の「コンデジ」分野でも大きな変化が生じている。
ソフトウェア処理の発達によってスマホカメラの性能が急激に向上し、擬似的な「ボケ」の生成や自動的なHDR処理など、従来のカメラにはできない「完成された画を作る」ようになったことで「手軽に撮る」ためのカメラであったコンデジはその存在意義をほとんど失った。
センサーサイズの大きな高級コンデジは小型のミラーレス機と競合し、センサーサイズの小さな普及機はスマホの方が高性能になり、今や「超拡大マクロ」や「防水・耐衝撃」、「超望遠」など一芸に秀でたごく一部の機種以外はほぼ生き残っていない。

そういうわけで、クラシックスタイルのカメラについてもほとんどミラーレス一択ということになった。一応まだコンデジトイカメラなどにもいくつか選択肢がないではないが、今回は割愛する。

カメラメーカーと機種

ではメーカーごとに主要なクラシックスタイルカメラを見てゆこう。
基本的に公式サイトを紹介するが、カメラのイメージを表示するためにAmazonへのリンクを併用している。

なお、クラシックスタイルのミラーレスを製造していない社は省略した。

ニコン

日本のカメラメーカーの代表格。一眼レフ時代はプロ用として真っ先に名の挙がるメーカーだったが、その分だけミラーレスに乗り遅れてしまった。
一時はどうなることかと思ったが、レトロスタイルの新機種に注目が集まり、だいぶ持ち直した感がある。

Z fc

www.nikon-image.com

期待のニューフェイス。往年のFM2をイメージしたデザインは、角張ったペンタプリズム部(もちろんペンタプリズムは入っていないが)と複数のコントロールダイヤルが並ぶ軍艦部を持った、正統派な「クラシック一眼レフ風」スタイル。
ボディカラーはブラック&シルバーの一色のみだが、直販では数量限定の「張り替えキャンペーン」で革部分をホワイト、グレイ、ブラウン、ピンク、ミント、アイボリーの6色に変更できる。

オリンパス(OMデジタルソリューション)

「フィルム規格に囚われない、デジタル時代の規格」として世界初のミラーレス一眼「マイクロフォーサーズ」を提唱した、ミラーレスのパイオニア
常に「主流にはなれない」位置をひた走る孤高の存在だが、フィルムカメラ時代からスタイリッシュなデザインで知られた会社でもある。

OM-D E-M5・E-M10シリーズ

www.olympus-imaging.jp
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「小型一眼レフ」の名機「OM-1」をモデルとしたミラーレス機シリーズ「OM-D」の初〜中級機。上級機E-M1シリーズは現代的なスタイルで、中級機E-M5および初級機E-M10シリーズはクラシックスタイルで作られている。
カラーはブラック1色と上下がシルバーの2パターン。シルバー塗装ではあるが樹脂なので少々安っぽくはあるが、なかなか精悍なスタイル。
E-M5とM10の違いは(性能差とそれに伴う操作部の差はあるものの)外観的にはそう大きくないので、好みのものをどうぞ。
最新型はE-M5 mark IIIおよびE-M5 mark IVなのだが、スタイルが若干現代的に変更されてしまったので個人的には前機種であるE-M5 mark II / E-M10 mark IIIの方が好み。

PENシリーズ

www.olympus-imaging.jp
fotopus.com

こちらはフィルムを半面づつ使うことで倍の枚数撮影できるようにした「ハーフカメラ」として一世を風靡したコンパクトカメラ「PEN」シリーズの血統を受け継ぐ初〜中級機ブランド。
角張って無骨なE-P7はブラック&シルバーのみだが、現代的に丸みを帯びつつもクラシックの雰囲気を失わないE-PL10はホワイト&シルバー・ブラック&ガンメタルに加えブラウン&シルバーも用意されている。

なお現在は製造終了となっているが、かつての名機の名を継いだ最上位機種PEN Fも存在した。ダイヤルの並ぶ軍艦部は、同社のミラーレス機中もっともクラシックな印象を与えるデザインであった。是非後継機を復活させて欲しい。

富士フイルム

写真フィルムを本業とするが、写真事業の一環としてカメラも展開してきた。デジカメ黎明期にはセンサーの格子を縦横ではなく斜め45度に配置したハニカムCCDなどユニークな独自技術を投入、現在も通常のRG-GB型ベイヤー配列とは異なる独自配列のX-transセンサーを使用し、また 「フィルムの発色再現」にこだわりを見せる。

X-Pro3

fujifilm-x.com

ミラーレス一眼機Xシリーズの中でもひときわ異彩を放つ「レンジファインダー」風の機種。形状的にはややモダンに寄せたラインに若干不満があるものの、単に接眼窓がレンズ軸上にないだけではなく前面に窓があって撮影レンズを通さない視界が開けており、そこにハーフミラーで情報を投影するハイブリッドな構造によって「レンジファインダー」感を機能的に演出している。

X-T4/X-T30 II/

fujifilm-x.com
fujifilm-x.com

こちらは一眼レフ風スタイルの上級機種シリーズ。いずれもレンズ直上に角張ったペンタプリズム部と複数のコマンドダイヤルを備え、クラシックカメラの雰囲気が強いデザインだ。

X-E4

fujifilm-x.com

こちらはコンパクトスタイルの入門機としては上位の、Eシリーズ。このグレードはあまりクラシックに寄せないラインが中心的なのだが、このE4はシンプルな角型で「昔のコンパクトカメラ」的な風合いが強い。

推理ボードゲーム「ディテクティヴ」シーズン1

アークライトから日本語版が発売された協力型推理ボードゲーム「ディテクティヴ」シーズン1を遊んでみた。

結論から言えば、素晴らしいミステリー体験だった。

ゲームの概要

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FBIから委託を受けて調査を行なうチーム「アンタレス」のメンバーとして事件を捜査してゆくシリーズで、シーズン1には3本のシナリオが収められている(かなりヒットしているようなのでシーズン2以降も予定されていることとは思うが、現時点では発売されていない)。
プレイ人数は捜査員のメンバーと、追加の手がかりを得る「技能トークン」数の関係で最大5人ということになっているが、捜査員に何か能力的な差が設定されているわけではないので、ほぼ「人数を問わず」遊べると考えていいだろう。少人数でも捜査可能回数は変わらず、技能トークン数が増える分むしろ有利かも知れない(その代わり多人数では多角的な視野や閃きが期待できるわけだが)。

まず最初に、事件の概要が提示される。そこには(我々のチームに調査依頼が来た経緯を含む)事件の情報と、最初に調査可能な「捜査の糸口」が示されている。
「糸口」とは調査によって得られる断片的な情報を示すカードで、関係者への聞き込み内容や事件現場調査の結果などと共に、「その情報を得たことで調査可能になる次の糸口」が示されている。これによって順次捜査可能範囲を広げてゆく仕組みだ。
また、糸口カードからは関連して得られるメディア──たとえば「犯行当日の監視カメラ映像」であったり、「契約書の写し」であったりといったファイル──を閲覧するためのコードが手に入る場合もある。それらは専用のWebサイト上のデータベースへコードを入力することにより実際に閲覧可能で、「実際に調査している」雰囲気の演出にも一役買っている。

捜査には時間制限がある。シナリオによるが最大24時間が与えられ、糸口を調査するたびに時間が進み、また調査エリアを移動することでも1時間を消費する。限られた時間の中で情報を集めるためには片っ端から調べるのではなく、情報を推理しながら的確に重要箇所を調べてゆかねばならない。

また、糸口によっては技能トークンを消費して追加の調査が可能になる場合もある。より深く掘り下げて調査することで重要な手がかりを得られるかも知れないし、得られないかも知れない。トークンの数は限られるので追加調査は慎重に行なわなければならないが、保留して他の手がかりを得てから戻ってくることはできないので、その場で決断を迫られる。
もちろん、情報のすべてが真実とは限らない。誰かが嘘をついているかも知れないし、後ろ暗いところがあるにせよ事件の本筋とは関係ないかも知れない。
いずれにせよ、すべての情報を得ることは叶わないから、限られた手がかりから推理してゆくしかない。

残り5時間を切ると、「振り返り」が指示される:今ある情報を元に各自が推理を披露してチーム全体での結論を出し、足りない情報を埋めるためにあと1回か2回ぐらいの捜査を行なう方針を立てる。
時間切れになったら最終報告に進む。前述のWebサイトにて、質問に対し4択ほどの選択形式で回答するかたちで正しい結論を導き出せたかどうかが判定される。

プレイ感

ひとまず第一のシナリオ「自然死なるや?」をやってみた。病死と思われたが殺人の疑いが浮上し、アンタレスが調査することになったというもの。
関係者への聞き込みでは、相手の発言後に「ストレスレベル」が書いてある場合がある。嘘をついているのか、何か隠しているのか、緊張しているのか、ともあれ感情の動きが見られたということを示すもので、直接的ではないが手がかりになるだろう。
糸口カードには調査によって消費される時間が示されているが、これは事前に確認できない。また裏面に情報が追記されている場合があり、これには技能トークンを消費しなければ読めないものと、続けて読んで良いものがある。トークンを消費したからといって必ずしも重要情報が得られる保証はなく、使いどころは悩ましい。特に今回は4人でプレイしたためトークンが2個しかなく、場合によっては一度に2個消費する糸口もあるので余計に厳しい。かといって「先に他の調査を進めてからどうするか決めよう」というわけにも行かない。
結論から言えば、我々は情報の辿り方を誤った。半ばまで事件の構造を見通せたにも関わらず肝心の部分で必要な情報を得られず不要な情報を追い求め、得点こそ満点の2/3ほどを獲得したものの最も重要な部分を間違えて報告しており、事件を解決できたとは言い難い。

1985年にドイツ年間ゲーム賞を受賞した「シャーロック・ホームズ 10の怪事件」の系譜と言われていたが、たしかに良く似ている。10の怪事件では新聞から情報を集め、人名から住所録を引いて住所を調べ、本にその住所に該当するパラグラフを読むという形だったが、ディテクティヴではそれが「糸口」カードに変わったわけだ。「10の怪事件」シリーズのファンには是非ともおすすめしたい。

捜査の過程で顔写真を得られるが、イラストのみで一切の文字情報がないため、付箋などを用意して名前や役職などを書き込んでおくと良いだろう。なんならホワイトボードとピン型マグネット、糸などを用意して関係性を結んでみると一層雰囲気が出ると思うが、そこまでする必要があるというわけではない。

糸口からの調査によって次の糸口が増えてゆく構造と、トークンを消費して「深堀りする」ことのできる仕組みがとても良い。反面、人数が増えると深堀りしにくいのはちょっと残念な気もする。この構造を流用してホラーシリーズを作っても面白そうだ。

南部十四年式NERF

発端

そろそろ7月2日の「ナーフの日」が近付いてきたので今年も新しく何か作りたいなと考え始めた頃、ちょうど魅力的な拳銃を目にした。


戦前日本の軍用ピストル「南部十四年式大型拳銃」が現代的にカスタマイズされている。

実際にはこれは「近代化された南部拳銃」ではなく、台湾のトイガンメーカーACTION ARMYが発売したAAP-01アサシンというオリジナルデザインの拳銃に、南部拳銃風にするカスタムパーツを組み込んだものであるらしい。つまり「グリップまわりを変更した南部」ではなく「銃身まわりを変更したアサシン」だったのだが、それはともかくNERFで南部拳銃を作るのはどうだろう。

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計画

南部十四年式は、現代的な自動拳銃とは異なりフレームがトリガーガードまでで断ち切られ、銃身がスライドに覆われることなく前方に伸びた特徴的なスタイルをしている。また後部に円筒状のコッキングピースがあり、これを後方に引き出すことになる。つまり素体となるNERFは、銃身と一体化したプランジャーの後方にコッキングレバーが伸びたシンプルなものが望ましい。

当初、素体としてはSnapFireを考えていた。

プランジャー前方に細身の銃身、後方にコッキングレバーというシンプルな構成。不要部分の切り落としも簡単そうで、あとは外装をそれらしく形成すれば済む。
ところが平行輸入品のため、到着は早くてナーフの日の翌週となってしまう。これでは間に合わないので、すぐにでも手に入る国内流通の現行品から選ぶことに。
調べたところ、NERF ELITE2.0 VOLTがまさに同形式の内部機構を持っているようだ。

まずはVOLTのmod事例を画像検索し、内部機構の配置がわかる画像を探す。そして、これに南部十四年式の画像を重ねて配置を検討する。
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プランジャーの長さはちょうど南部の本体フレームと同程度。銃身は短かいが、これはある程度延長が可能だ。
VOLTのトリガーは南部のグリップ内にすっぽり収まる。トリガーは後方にスライドするだけのシンプルな構造なので、前方にトリガーを増設し連結することで動作機構はほぼ流用可能だろう。

分解

これは行けそうだ、ということで早速VOLTを購入し、分解を試みた…… のだが。
なんとVOLT、どこにもネジ穴がない。どうやらELITE2.0シリーズは構造の合理化が行なわれ、組立にほとんど金属部品を使わない構造になっているらしい。レールやトリガーまわりのバネも廃止され湾曲した板が一体成形されることで置き換えられており、外装の固定は爪による嵌め込み式に変わったため、非破壊的手段による分解は不可能となってしまった。
そういうわけで購入から2日ほどを費し、合わせ目を抉じ開けて鋸の刃を差し込み固定爪のありそうな位置を切断することでどうにか分解に成功。不要な箇所を切り落として最小限のフレームのみを取り出した。
今回は他に適当な素体を用意できなかったために強行したが、ELITE2.0シリーズは改造素体としては手間がかかりすぎるのでおすすめしない。

木材

グリップは木製にしようと、ホームセンターで桐の板を購入。桐は柔らかく加工しやすい材であるのでお手軽な工作には丁度良い。バルサならば更に手軽ではあるが脆いので外装には向かないし、もっと硬く密度のある材だと加工にかなり手間がかかる。
配置検討の際に用いた画像を元に、実物の内部機構を計測してサイズを合わせ、トレースしてグリップの下絵を印刷。これを板に貼って切り出す。

スリム化

さて本体フレームにグリップを仮置きしてみたところ、位置合わせには問題ないものの予想よりもフレームの幅が厚く、グリップが幅広になりすぎて持ちにくいことが判明。シルエット的にもだいぶ「太った」感じになってしまうので、これを詰める必要が出てきた。
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オリジナルのVOLTは外装と内部機構の間に余裕があるようで、これを切ってギリギリまで幅を詰めてゆく。単に中央の合わせ目を直線的に切れば済むというわけではなく、その分だけ内側の機構保持部も掘り込んで位置をずらしてゆくので、簡単ではない。
プランジャーは前方の銃身固定部側にに少々の出っ張りがある。これが外装と当たって幅詰めに支障を生じる懸念があったので、上下の固定ピン通し穴を切り落としてプランジャーの向きを90度回転させ、出っ張りが上下方向になるよう変更する。
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外装裏は、右フレームの透かし文字部を保持するため厚めに作られているので、これをギリギリまで薄く削る。
左が削る前、右が削ったもの。これぐらいに厚みを減らした。
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左右パーツを固定する爪はすべて切り落としてしまったので、固定のために穴を空けてネジを通す。
これで機構部分を保持しつつ、基本的な本体構造は完成。

トリガー

次にトリガーとトリガーガードを作ってゆく。
プリントアウトを元に薄いプラ板を切り出して重ね、トリガーの厚みを作る。本来のトリガーに穴を空け40mmのネをジ通し、その先に新造したトリガーパーツを固定。
トリガーガードは2枚のプラ板を切り出し、間に同じ長さのプラ棒を接着することで面を作ってゆく。表裏にはパテを盛って丸棒の凹凸を埋めて固める。ただ、フレーム根本の幅で作ると幅広にすぎて不恰好なので、根本から斜めに切り取って幅を半分ほどにした。
……まあ、後で実際の南部十四年式を確認したら実は結構トリガーガード太かったのだが。

銃身

銃身は本体と同じぐらいの長さに延長したい。0.2mm厚のプラ板を接着しようとしたがうまく行かなかったため、細く切ったコピー用紙を斜めに巻き付けることで長さを出し、瞬着で固めた。先端部分には巻いたプラ板を差し込んで厚みを作るとともに補強とする。実際の十四年式よりは些か銃身が短かいのだが、これ以上伸ばすと装填に問題を生じるため控え目にしておく。
斜めに巻いた紙の段差を抑えるため、外側をラッカーパテと瞬着で固めて磨く。

グリップ

グリップを本体左右に固定し、間をパテで埋める。下部には100均で見付けた修正テープの外装を嵌め込んでいる。マガジン引き抜き構造までは再現できなかったが、後方がなだらかに盛り上がり前方は終端部でキュッとまとまり、非常に握りやすい形状になった。
全体かなり軽量ではあるのだが、その上で重心がちょうどグリップのところにあるため大変バランスが良い。
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実際の南部十四年式では、グリップ下部が分離してマガジンが引き抜かれる構造になっている。当初は省略しようと思ったのだが、ここに何か部品がないと収まりが悪かったため、それらしいディティールを追加することにした。
脱着ボタンを再現できそうな部品を100均で探したところ、洗濯バサミの先端が円形の滑り止めになっているものを発見。
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ただ、材質が接着も塗装も困難なポリプロピレンだったため、一計を案じパテに押し付けて型を取ることでそれらしい円形部品を制作した。接着離れの良い材質だけあってパテからの剥離も完璧。
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グリップ部と下端の間にはマスキングテープを細く切って貼り付け、3mmほどの隙間を空けた。これによって元の材質の透明オレンジ色がアクセントとなる。
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塗装

木造グリップをマスキングしてサーフェイサーを吹き、全体を黒に塗装した上で銀を乗せる。黒を基調に上下を銀色にし、透かし文字から見えるオレンジのプランジャーがアクセントになった。
グリップは別途、ウレタンニスで塗装している。
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元となったNERF ELITE2.0 VOLTと並べると、とても同じものには見えない。
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今後

丁度良い部品が得られず断念したが、いずれ後部コッキングピースはリング部を切り落として円筒状のものを取り付けたい。

はじめてMagic:The Gatheringに触れる人のための、MTGアリーナ初期攻略手順

MTGアリーナがiOS/Androidに対応したことで、新たなプレイヤーが参入している。
オンラインでの対戦がモバイル環境で可能になったことで、いつでもどこでも対戦相手を見付けて遊べる。経験者にとっては素晴らしい環境だ。
その反面、MTG自体に馴染みのない人にとってチュートリアルが(「アリーナの動かし方」としては機能していても)MTG自体のルール説明としては不足が多く、また公式ルール解説への導線も弱いため、ゲームルールが把握し切れないことも少なくないようだ。
紙のカードによるプレイとは異なり、アリーナでは様々な処理が自動的に行なわれるため「理解していなくてもゲームは進んでしまう」のと、実物のカードがなくルールとカード(や、プレイ状況)を見比べることが困難というのが、理解を妨げている要因ではないかと考えらえれる。

右上のヘルプメニューにはルール説明へのリンクがあるものの、言語設定に合わせたリンク先の変更までは為されていないため、英語情報しか出てこないのも初心者離れに拍車をかけている。
実は公式の日本語サイトに丁寧なルール説明があるので、まずはそれを読むといいだろう。
mtg-jp.com

あるいは、読むより動画で見たい人は、こちらのページ中段「How to Play」に動画もある。
mtg-jp.com

ルールは上記のリンクでだいたい理解できると思うが、しかしこれらも「勝ち方」までは教えてくれない。チュートリアル戦では勝てるようなお膳立てが為された上で「これを使ってみましょう」などと指示があるから漫然とプレイしても勝ててしまうが、その後の「カラーチャレンジ」は(bot相手とはいえ)いきなり制限なしの本番で自分で勝ち方を考えてゆかねばならず、かなりの落差がある。
この時点で諦めてしまう人も少なからず出ているようなので、簡単ながら「攻略」について書いてみようかと思う。

クリーチャーの戦闘能力

MTGに於ける、主要な攻撃手段は「召喚したクリーチャーによるアタック」だ。他に攻撃呪文などもあるが、呪文が1回限りの使い捨てであるのに対してクリーチャーは破壊されない限り何度でも攻撃できるから、これを軸に考えるのがもっとも効率が良い。

クリーチャー戦のルールは、全体的には防御優位にできている。
攻撃側にできるのは「どのクリーチャーで攻撃するか」の宣言だけであるのに対し、防御側は「どの攻撃クリーチャーに対してどのクリーチャーを当ててブロックするか」を任意に選べる。そのため攻撃クリーチャー1体を複数のクリーチャーでブロックして破壊することも可能だ。
また、クリーチャーの攻撃は、パワーに関わらずブロックが成立した時点でそのダメージはすべてブロッククリーチャーにのみ与えられ、相手プレイヤーには届かなくなる。
攻撃を行なったクリーチャーはタップされるが、タップから回復するのは次の自分のターンが始まるときであり、相手のターンではタップしたままとなるためブロックに参加できない。そのため、相手ターンで攻撃を防ぐことを考えて攻撃に参加しないクリーチャーも残しておく必要があるだろう。
その上、召喚されたばかりのクリーチャーは「召喚酔い」によって攻撃できないため奇襲は難しく、相手には新たなクリーチャーへの対応手段を講じる猶予が与えられる。

こうした不利を押して攻撃を通すためには、クリーチャーの能力や呪文の助けを借りる必要がある。
まずは、複数のクリーチャーに共通して存在する基本能力を把握しておくのが良いだろう。以下に、基本セットおよび各エクスパンションに共通して存在する能力を簡単に説明しておく(それぞれのカードにも能力の説明が書かれているので、憶え切れなくても問題はない)。

速攻

クリーチャーが場に出たターンにはタップ能力や攻撃ができないという制約(通称「召喚酔い」)を無効化する能力。場に出した直後から攻撃できるため奇襲的な運用が可能だが、次ターン以降には何の恩恵もない。

防衛

攻撃に参加することができない(ブロックは可能)。デメリット能力だが、その分だけコストの割には性能が高めで、防御用の盾としては悪くない。

飛行

ブロックされにくくなる能力。空中から攻撃するため、飛行を持たないクリーチャーではブロックできない(飛行を持つクリーチャーが、飛行を持たないクリーチャーをブロックすることは可能)。

到達

「飛行クリーチャーをブロックできる」能力。あくまでブロックできるだけで、自身が飛行しているわけではないので、攻撃時には飛行を持たない地上クリーチャーにブロックされる。

威迫

敵を恐怖で竦ませ「1体だけではブロックされない」能力。ブロックのためには2体以上を同時に当てなければならないため、攻撃が若干通りやすい。

警戒

攻撃時にタップされない能力。攻撃後にも相手ターンにブロックに参加することが可能となる。
あくまで「攻撃時に」タップされないだけなので、タップ能力を使ったり、あるいは何らかの効果でタップされてしまえばブロックできなくなることに注意。

先制攻撃

先んじて戦闘ダメージを与える能力。
通常の戦闘ダメージは攻撃クリーチャーと防御クリーチャーで同時に与えられるが、先制攻撃は通常の戦闘ダメージより先に与えられる。そのため、相手が先制攻撃を持たず、かつ先制攻撃ダメージを上回るタフネスを持たない場合、先に相手を破壊できるため反撃のダメージを受けることがない。
双方が先制攻撃を持つ場合は同時にダメージを与え合うし、また先制攻撃のダメージで破壊できなければ、その後に通常攻撃ダメージによる反撃を受けることになる。

二段攻撃

先制攻撃の上位能力。この能力を持つクリーチャーは、まず先制攻撃のタイミングでパワー分のダメージを与えた後、通常の攻撃タイミングでももう一度ダメージを与える。そのため、実質的なダメージはパワーの倍となる。もちろんプレイヤーに対して攻撃が通った場合もダメージは2回分である。

トランプル

攻撃ダメージをブロックによって防がれにくくする能力。攻撃クリーチャーのパワーからブロッククリーチャーのタフネスを差し引いた残りのダメージが、防御プレイヤーに与えられる。
防御時には効果を発揮しないので、ブロックしても攻撃プレイヤーがダメージを受けることはない。

絆魂

与えたダメージの分だけ、これをコントロールしているプレイヤーのライフを回復する能力。ブロックされた/した場合でもライフは回復し、また与えるダメージより相手クリーチャーのタフネスが少なくても、パワーに等しいライフを回復する。
プレイヤーのライフを増やすだけなのでクリーチャー同士の戦闘自体には影響を与えないが、プレイヤーが受けるダメージ量には関係してくる。

接死

相手クリーチャーのタフネスに関わらず、「1点でもダメージを与えれば」相手クリーチャーを破壊できる能力。攻撃すればブロックが躊躇われ、防御に残せば相手からの攻撃を牽制できる。
また、先制攻撃と組み合わせられれば相手クリーチャーを先んじて破壊できるし、トランプルとの組み合わせでは(相手のタフネスに関わらずダメージ1点で破壊してしまうので)残りすべてが防御プレイヤーへのダメージとなる。

破壊不能

ダメージによってタフネスが0以下になっても、あるいは「破壊する」と書かれた効果を受けても、それによって破壊されることがない。
防ぐのはあくまでダメージもしくは「破壊する」効果によるのみであり、ダメージそのものを0にするわけではないので、たとえば絆魂の攻撃を破壊不能で受けても回復量が0になったりはしない。
また「タフネスにマイナスの修正を与える」ことでタフネスが0以下になった場合は存在できなくなるため、墓地へ送られる。あるいは「追放」効果によって戦場から除外することも可能。

呪禁

防御能力。対戦相手のコントロールする呪文や効果の対象とならない。
対象とならないだけなので、対象を直接指定しない効果(たとえば『すべてのクリーチャーを破壊する』や『対戦相手がコントロールするすべてのクリーチャーにダメージを与える』、あるいは『対戦相手はクリーチャーを生贄に捧げる』など)の影響は受ける。

護法

防御能力。対戦相手のコントロールする呪文や効果の対象となった時、追加のコストを要求し、支払わない場合は打ち消す。

瞬速

カード使用タイミングに関する能力で、インスタント同様にプレイ可能にする。
直接的に戦闘に関わるわけではないが、たとえば相手が攻撃宣言したときに割り込んでブロッククリーチャーを召喚したり、あるいは相手ターン終了時に召喚すれば自分のターン開始時点で召喚酔いのない状態とすることも可能。

これらはどのセットにも含まれる普遍的な能力だが、これ以外にも特定のセットにのみ含まれる能力なども存在する。またキーワードによってまとめられていない各カード固有の能力もあるため、最終的には広い範囲のカード効果を憶える必要が出てくるが、ひとまず普遍的能力を把握しておくだけでもかなり戦闘の駆け引きが違ってくるだろう。

カラーチャレンジ攻略

さて、いよいよカラーチャレンジに於ける各デッキの使い方解説に移ろう。
いずれも初心者向けの単色デッキであり、なるべく色ごとの特徴が出るように組まれているため、一通り扱いを学ぶことでMTGの基本が身に付く。
2〜3マナ程度の軽いカードを中心に構成されているので、マナ不足やマナと手札の色が一致せず手札を出せない「事故」の心配がなく、プレイしやすい。
反面、戦術的な幅は狭く、物足りなさを感じるところもあるだろう。そちらはカラーチャレンジをクリアしてゆくと報酬として貰える多色デッキでカバーしよう。

白単「平和維持」の使い方:

白は「安くて小さいカードがたくさん出せる」色だ。1体1体は小さくとも数で上回れば、相手の攻撃はブロックで防げるし、こちらの攻撃はブロックし切れずにライフを削れる。
また、白のクリーチャーは「先制」や「飛行」など一方的に攻撃しやすい有利な能力を持っていることが多いので、相手の攻撃をブロックできる(できれば相打ち以上に持ち込める)程度の戦力を防衛に残しつつ、ブロックされず一方的に攻撃できるクリーチャーはどんどん攻撃に回して行こう。

このデッキの肝は「情熱的な扇動者」と「神聖なる僧侶」のコンボによるライフ回復+強化だ。まずは扇動者を出し、次に僧侶を出すと、「他のクリーチャーが場に出た」ことでライフが1点回復し、ライフが回復したことで僧侶のパワー/タフネスが+1/+1される。その後はクリーチャー召喚する→ライフ回復する→僧侶が巨大化するというサイクルでどんどん大きくなり、敵クリーチャーを圧倒できるだろう。さらに「レオニンの戦導者」が加われば、攻撃の度にライフを回復する「絆魂」を持つ猫が2体出るので、ライフ2回復によって僧侶が+2強化される。扇動者が2人になっても毎回2点回復で+2できるし、僧侶が複数いればそれらが同時に+1されてゆく。
逆に言えば、扇動者と僧侶はなるべく守って行きたい。まあ僧侶はある程度大きくなればダメージではそうそう死ななくなるので、小さいうちに潰されるか、即死スペルを使われたりしなければ大丈夫だろう。

5マナあれば、「警戒」(攻撃しつつブロックもこなす)を持つ主力飛行クリーチャー「セラの天使」が出せる。
6マナ「守護の天使」が揃えば、アタックしたクリーチャーが死ななくなるので、ブロックを恐れずバンバン攻めることができるようになる。

デッキを使う上でひとつだけコツがあるとすれば「戦術的優位」の使い方だ。このカードは1マナで出せるインスタントで、対象を+2/+2できる。つまり、「あと2あれば倒せる」時に使えるし、「あと2あれば倒されずに済む」時にも使える。
なので、余裕があればマナ1点余らせておくと、相手は常に+2/+2される可能性を警戒しながらプレイしなければならなくなる。別に実際そのカードを手札に持っておく必要はなく、手札が1枚以上ある状態で白マナ1点を余らせておけば、それだけで相手を悩ませることができる(まあ対bot戦ではこういう心理戦も意味がないけど、対人戦では重要なテクなので憶えておくといい)。

改造指針

回復するたび僧侶が巨大化するのが基本なので、ライフを回復させる効果は色々入れて試してみるといいだろう。
相手のパーマネントを無力化する力が弱く、「平和な心」2枚ぐらいしか入っていないので、他に戦場から取り除くようなカードを手に入れたら増やしてみてもいい。
デッキの枚数が増えたら土地の枚数も忘れず増やすこと。そうしないと土地が足りなくてカードが出せなくなる。

緑単「巨大で尊大」の使い方

緑はマナを増やす能力と、大きなクリーチャーの出しやすさが特徴だ。数よりも一発の重さで殴ってゆくタイプといえる。
序盤はマナを出せるクリーチャーなどを中心に、4〜7マナ揃ったあたりからが本番。相手を一方的に倒せる大型クリーチャーを揃えて、敵の防衛線をすり潰してゆこう。
特に「トランプル」能力は、ブロックされても残ったダメージが防御プレイヤーのライフを削るため、小さなクリーチャーでの防衛が困難になる。

このデッキには明確なキーカードがない。数が多くなるほど強化される「ベイロスの群集狩り」や5マナで10/10という暴力的な性能の「ギガントサウルス」、攻撃時に超巨大化する「暴れ回るブロントドン」など複数のクリーチャーがどれも致命的な破壊力で相手を圧倒してゆく。
ただ緑の特性上、飛行クリーチャーには弱い傾向がある。「到達」によって飛行をブロック可能な歩哨蜘蛛で守るか、「優しいインドリク」「狂気の一噛み」などを使って飛行を中心に厄介なクリーチャーを潰してしまおう。

改造指針

強みを伸ばすなら、トランプルを持たないクリーチャーをトランプルクリーチャーに入れ替えてゆくといいだろう。あるいはパワーを増加させるインスタントを増やし、相手クリーチャーの撃破力とトランプル火力を増やすのもいい。
弱みを補うならば到達クリーチャー、あるいは飛行クリーチャーを破壊できるようなスペルを追加したい。

赤単「ゴブリンだらけ!」の使い方

赤の特徴は、なんといっても直接的な火力だ。対象を指定してダメージを与える攻撃呪文が多く、これによって相手の主戦力を破壊し、あるいはライフを直接削る。
また赤のクリーチャーは白に似て小さなものが多いが、白とは異なり飛行などの能力を持たない代わりに、召喚してすぐに攻撃可能な「速攻」が多い。

このデッキの基本的なコンボは「略奪の爆撃」+多数のゴブリンだ。パワーが2以下のクリーチャーで攻撃するたび相手に1点のダメージを与えるこのエンチャントは、たとえ攻撃が阻まれても確実に相手のライフを削ってゆく。「略奪の爆撃」は攻撃を宣言した瞬間のパワーが2以下でさえあればいいので、相手がブロックを決めた後で「嵐の一撃」「燃えさかる炎」などでパワーを上げるのは有効だ。

白デッキの時と同様に、インスタントによる奇襲効果で相手へプレッシャーをかけるよう、マナと手札を残してプレイするといいだろう。
コンボの特性上クリーチャーの大半がパワー2以下の小型なものばかりであるため、相手に大型のブロッカーを出されると進撃速度が落ちてしまう。ある程度は「略奪の爆撃」のために無駄死にさせてもいいが、可能ならばパワー増強効果やダメージ呪文で敵のブロックを効率良く破壊したい。
6マナ以上揃えば6ダメージを与える「逃れ得ぬ猛火」やドラゴンなどの大型飛行クリーチャーが出せるようになるので、打撃力の軽さを補える。

改造指針

「ショック」以外のダメージスペルが足りないので、そこを補いたい。また、「溶鉄の荒廃者」のように後からパワーを上げられるクリーチャーは「略奪の爆撃」と相性が良いため採用してみるといいだろう。

黒単「冷血な殺人鬼」の使い方

黒は変則的な色で、ダメージを問わぬクリーチャーの破壊や墓地からの復活など、クリーチャーの生死をコントロールする能力に長ける。またマナコストの割に強力な性能を持ち、代わりにライフを減らす・手札を捨てる・クリーチャーを生贄に捧げるなど、追加のコストを要求するカードも多い。逆に言えば、追加のコストが負担できるならば安く強力なカードを使い得るということだ。

このデッキは、そうした黒の特徴がよく出ている。「チフス鼠」は1点でもダメージを与えれば相手クリーチャーを破壊できる「接死」を持っているので、ブロックに残しておけば相手の攻撃を牽制できる。「マルドゥの先導」は手札を捨てる代わりに3マナで5/5と、高いコストパフォーマンスを発揮する。「マラキールの選刃」はクリーチャー破壊呪文と相性が良く、「野蛮な大喰らい」は相手のライフを削りさえすれば強化されてゆく。

今までより若干回しにくいデッキ構成だ。「マルドゥの先導」があれば3ターン目に5/5を出すことが可能だけれど、それがないと1/1で戦うことになる。うまく行けば相手のクリーチャーを破壊して「マラキールの選刃」を強化したり、飛行でブロックされずに「野蛮な大喰らい」を強化したりできるけど、うまく行かないとこれらがいつまでも1/1のまま、攻めるどころかブロックもままならない。
ただ、3マナ以下の軽いクリーチャーだけでなく5マナ以上の重量級にも充分な戦力が用意されているので、軽量速攻相手にも重量相手にも戦えるポテンシャルはある。接死とクリーチャー破壊で敵からの攻撃を封じつつ逆転を狙おう。
意外とキーになるのが「療養所の骸骨」。ただの1マナ1/1でしかないが「3マナ払って墓地から手札に戻せる」ので、「マルドゥの先導」のコストとして捨てても戻せるし、ブロックして死んでも甦る。こうしたカードで防げるものは防ぎつつ、飛行やトランプルなど致命的なものは「殺害」で除去して優位性を確保しよう。

改造指針

「マラキールの選刃」と相性の良いクリーチャー破壊呪文や接死クリーチャーは増やしたい。

青単「空中支配」の使い方

青は飛行クリーチャーと大型クリーチャーの多い色だ。また手札の増加やカードのコントロールに強い。

このデッキの場合、3マナからが本番だ。飛行クリーチャーのコストを下げる「イーヴォ島の管理人」が出れば5マナ以上の重量級飛行クリーチャーも安く出せる。それまでは、強力なクリーチャーは「水結び」でアンタップできないようにして、エンチャントやカウンターなどで強化されたクリーチャーは「送還」でリセットして、攻撃を凌ごう。
カードを引くことができる「雲族の予見者」「翼ある言葉」や、占術によって今いらないカードをデッキ下へ送り込める「ルーンの壁」「予言ダコ」などで手札を調整しつつ、飛行クリーチャーを引き出して一方的に攻撃してゆこう。

5種類の単色デッキの中ではこれが一番戦いにくいのではと思う。「送還」による除去は1ターン限り(手札に戻すだけなので次ターンまた出てきてしまう)、コストの割にパワーのないクリーチャーが多くスピードで負けやすいなど、他の色に比べ不利な点が多い。
ただ、飛行の多さは随一でブロックされずに攻撃を継続しやすく、また「送還」を相手の攻撃で破壊されるクリーチャーの救済に使うようなことも可能で、テクニカルな動きができる。これを使って勝てるようになれば、ひとまずチュートリアル完了と言えるだろう。

大砲とスタンプ:共和国軍 主力戦車

前回の擲弾戦闘車 マズルカを仕上げたところで3月も残り数日。架空戦車コンペの締切は3月一杯だったので流石にもう時間がないのだが、公国と帝国を作ったならば共和国も作りたくなるというもの。
実は「大砲とスタンプ」は戦争の話ではあるが戦闘がメインではなく、様々な兵器が登場するものの主人公が後方任務を担当する兵站軍の将校であるため各兵器はチョイ役に過ぎない。むしろ敵軍である共和国の主力戦車こそが、いちばん多く登場する兵器であり、ほとんどイラスト1枚の他の兵器よりも格段に資料が豊富なのだ。
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右前部のスポンソンに大口径砲を、上部の全周砲塔に小口径の対戦車砲を備えた構成やコイルスプリング式の特徴的なサスペンションなどから見て、この戦車のデザインベースは米軍のM3中戦車で間違いない。
ならばシュルツェン付きの特徴的な砲塔を作るだけでおおよそ完成するのでは……それなら数日で完成させられるか?
ということで、1/35 M3グラントMk.1を購入。

とりあえず左前方を切り取ってプラ板とパテで埋めつつ前部装甲を垂直に仕立て直し、砲塔リングを切り出して中央にレイアウトしてみる。
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このあたりで気付いたのだが、どうやらM3中戦車だいぶ恰幅が良いな?
M2〜M4の各戦車のデザインは左右フェンダー部分にまで車体が張り出す構造になっているのだが、共和国の中戦車では左右フェンダーが車体より外に張り出している。
また左右装甲は若干の傾斜が付けられている一方、M3では斜めになった車体後部は水平になっている。
というわけで結局車体を切り刻んで、車幅を切り詰めつつ各所の角度を変更してゆく。車体左前部の角度はなかなかいい感じになった。
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砲塔は基部を円形に整えつつ5mm幅に切れ目を入れたプラ板を巻いて円筒を作り、パテで頂部を形成する。元イラストを見るとシュルツェンは放射状の板で接合されているような感じに見えるのだが……
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流石にそれは手抜きっぽさがあるので、Iビームで支持材を作り直す。まあ雑なことにあまり変わりはないような気もするが。
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車体バランスはこんな感じ。元イラストでは戦闘室がもっと前後に短かく、また砲塔は戦闘室の幅ギリギリのサイズであるように見えるのだが、絵ごとにサイズは曖昧なので「シュルツェンを合わせると車幅よりも大きい」ぐらいであればまあ良いかということにしておく。
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車体幅を詰めるために切り落とした後部上面装甲を2つに切って、中央部の幅に合わせて切れ目を入れて車体尾部を作ったところ、残った半分がちょうど車体前部装甲にぴったり嵌まった。下面にプラ板を貼り軸受け部を作る。
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車体後部の超壕用尾橇をプラ材で作る。第一次大戦の戦訓から初期戦車に見られた構造だが、実際にはあまり役立たず主に荷物置き場になっていたとか。
接合部の糊代は余計で不恰好なのだけど、接着力の方を重んじた。
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切り落とした部分などにリベットを植えつつサフを吹く。表面は整え切れず粗さが目立つが、綺麗に均そうと思うとリベットを削り落として全部植え直す覚悟が必要なので、流石に手間がかかりすぎる。粗さはウェザリングで誤魔化そう。
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砂漠迷彩を意識して、M3の塗装パターンを見本にレッドブラウンをカモグリーンに置き換えてざっと塗り分ける。
全体をミディアムグレーでウォッシングしてコントラストを落とし、錆色をドライブラシして全体を荒らす。
ソビエト歩兵突撃セットを乗せてタンクデサントを演出。今回は乗せてみただけだが、そのうちちゃんと情景にしたい。
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今回はキット入手から塗装までわずか3日という突貫作業で、流石に色々と粗はあるのだが、仕上がってみればなかなか雰囲気は出せたのではなかろうか。

大砲とスタンプ:帝国軍 敵弾戦闘車「マズルカ」

架空戦車コンペ第4弾、前回の「肉挽き機」が良い感じに作れたので、今度も「大砲とスタンプ」5巻に登場する小型車両を作ってみる。
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ドイツ軍っぽさのある帝国軍の軽装甲車「マズルカ」は20mm機関砲と擲弾砲を備えた3輪ハーフトラックである。史実的に言えばケッテンクラートとsd kfz.250の中間ぐらいのイメージだろうか。丸っこい形と車体に似合わぬ大ぶりの砲塔、耳のような測距儀が可愛い。

素体としては、同じく20mm機銃を装備したII号戦車をベースにするのがいいだろうか。しかし履帯部分はもっと小さなものがいい。まったく同型のものは(今回は史実に類似車両がないので)用意できないが、スケール違いのハーフトラックあたりから切り取って来ようか。
スケールを確認しつつサイドビューの画像を切り取ってシミュレートした結果、今回は小さめに作るつもりで1/48のII号戦車に1/72のM3ハーフトラック履帯を合わせるのが良いのでは、という方向に落ち着いた。
ただ、M3が履帯以外無駄になりそうなのがちょっと気になって、とりあえず履帯は後回しにしてII号戦車ベースで砲塔から作ってみることにする。

とりあえずII号戦車の砲塔を組みつつ後ろを切り落とし、パテとプラ板で形を整える。斜めに角度の付いた円形の装甲を組むのが難しい。
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擲弾砲は2mm丸棒を1.5mmピンバイスで抉って作った。先にモーターツールの丸先ヤスリで先端に窪みを作り、中央に0.5mmピンバイスで穴を空け、少しづつ太径にしてゆく。
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車体上部は、砲塔リング部分だけを切り出して曲げたプラ棒を貼り丸みのある車体の骨組みとする。
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L字材を使って斜めの装甲板を貼り、下端にまた曲げプラ棒を貼って間をプラ板とパテで埋めることで車体を作ってゆく。
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車体に合わせて履帯のサイズを見たところ、II号戦車の駆動部を切り詰めれば丁度良いのではという気になってきた。
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それに合わせて車体下部も前後を詰めただけで普通に組んでゆく。
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砲塔を乗せると豆戦車っぽくて、これはこれでちょっと面白い。
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前輪のフェンダーに使える 部品がなかったので、ターレーに使用したFlak.38の余ったバナナマガジンを接着してフェンダーをでっち上げる。
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車体上部と履帯部分を合わせてみて、前輪部分のバランスを考えてみたところ、1/35のSASジープぐらいの大きさでないとバランスが合わないことが判明。つまり車体のサイズ的には1/48じゃなくて1/35ということになる。おかしい……1/48にしようと思って作っていたのに……
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すると砲塔も、1/35で人を乗せるにはあまりに小さい。元イラスト的にも、車体からはみ出すぐらいのサイズであるはずなので、折角作ったが切断して作り直し。
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車体の上下をどう合わせるか考えながら隙間を埋める構造を作ってゆく。L字材を貼って断面三角にしてゆくことで、ドイツ軍のデザインにありがちな傾斜車体が生まれる。
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ようやく元イラストのバランスに近い形状が出来上がってきた。
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横から見るとこんなバランス。かわいい。
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車体前部に1mm半丸棒を貼ってリブを表現しつつ、細く練ったパテを貼り付けて溶接痕を作る。明らかに太すぎるのだが、細いと貼り付かないので難しい……表面がプラ材だったら伸ばしランナーの方が良いのだろうけど、パテで覆ってしまうとそれも難しそうで。
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SASジープの、モールドが甘いM2機関銃を切って通信機っぽいものに仕立てる。
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アクセサリを貼って塗装すれば完成である。
初期ドイツ軍イメージでジャーマングレイの単色塗装にしたところ、のっぺりとしてメリハリがなく苦労した。若干明くしたグレイで縁部分をドライブラシしてなんとなく立体感を強調している。
帝国軍の国章はポーランド軍の赤白逆だということだったのでマーキングもポーランド軍に準拠したものを考えようかと思ったのだが、資料に乏しかったのでS35の使わなかったデカールから赤白のマークを流用してみた。
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先に作った肉挽き機と並べると小ささがよくわかる。S35だって決して大きな戦車ではないのだが、その半分ぐらいしかない。
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流石にターレーよりは大きいものの、砲まで入れたら全長で負けている。砲座に座らせていたフィギュアを乗せてみたら玩具みたいなサイズ感になった。
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いちおう車内に座れば頭が砲塔内に収まるぐらいのサイズではある。
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大砲とスタンプ:公国軍 近接支援車「肉挽き機」

架空戦車コンペ用に架空の戦闘車両を作るのが結構楽しかったので、次のネタを考える。
流石にヤンセン脚歩行戦車ターレー・テクニカルのようなネタ方向は限界があるので、もっと実在しそうな奴を作ってみよう。
今回はネタ本として「大砲とスタンプ」から架空車両を引用することにした。

公国軍 近接支援車「肉挽き機」は、6巻に登場する。型遅れとなった戦車の車体を流用し、オープントップの砲塔に大口径の榴散砲を搭載した、対歩兵・軽車両用の近接戦闘用車両で、治安戦を得意とする部隊が運用している。
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コミカルな見た目に反して精神的にキツい場面に登場する、業の深い車両である。

一見して解る通り、デザインのベースとなっているのはフランスのソミュアS35だ。というわけで今回の素体には、評判の良いタミヤのキットを用いる。

まずは車体をざっくり組んでゆく。
足回りは4輪を一対としてリーフスプリングで支えたサスペンション構造が再現されている……のだが、それを完全にカバーで覆ってしまうため折角の凝った構造は完成すると見えないという……
車体上部はS35と少し形状が異なる。車体全部のボンネット状構造はなく平面的な台形構造であるため、まずはプラ板とパテでここを作り替えてゆく。斜めに切れ込んだ左前部は一度切断して直線的に接着し直して、ボルト接合部を生かす。
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元イラストからははっきり判らないものの、車体後部は一段高くなっているようだ。砲塔に全周能力がないというのも、ターレットリングより高くなった後部に邪魔されるためだろう。
というわけで 後半を切断し、上面を切り取って間をプラ板とパテで繋ぐ。
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駆動部側面の装甲にブチ穴などの装飾を追加する。
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アクセサリはターレー・テクニカルのフィギュア用に買ったSASジープから流用したのだが、古いキットのためディティールが甘く、側面はのっぺりして布のように見えないので半田ゴテでなぞって彫りを深くする。
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後部にもアクセサリを取り付けてゆく。車体上面中央にあったマフラーは右背面下方から上に向かうように変更。
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ターレー・テクニカルの時と同様に、3mmプラパイプを接着してゆく。ただし今回は120度で切り開いたパイプを周辺にも接着、間をプラ板とパテで埋めて、リヴォルヴァーの回転弾倉めいた構造を作ってゆく。これが榴散砲の砲身になる。
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さて、榴散砲の機関部をどうするかが問題である。内部の見えない砲塔ならば砲身さえあれば良いのだが、オープントップゆえにそれっぽい構造が必要になる。しかし回転砲身の榴散砲など史実兵器に存在していないので、それっぽい形を作るにも参考資料がない。
ひとまず口径の近い榴弾砲が使えないかと考えてみた。できればあまり高くないもので。
色々探したところ、1/72 60cm自走臼砲カールの中古キットを見付けた。スケールが半分程度なので1/35に合わせれば30cmぐらい、榴散砲の砲身は3mmパイプだから35倍すると105mmぐらい。それが束ねられて3倍の太さになるので丁度30cmぐらいで合うはずだ……と買ってみたものの、砲塔部分に乗せてみたらどう見てもオーバースケール。乗せて乗らないことはないとはいえ、これでは人の乗る場所がない。
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なお、パテで埋めて磨いてしまった装甲表面の鋳造表現は溶きパテで作り直している。


仕方がないので手持ちの部品や使えなかったカールのパーツなどを組み合わせて、なんとなく砲の機関部っぽく見えなくもない何かをでっち上げる。
ついでにプラ板で砲塔を作り始める。車体サイズと合わせてバランスを取りつつ回転角を調整し、なんとか左右60度ぐらいの回転が可能なように。側面装甲は曲げがキツくてプラセメントではすぐに剥がれてしまうので瞬着で固める。
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形が出来上がったところで塗装。カラーリングは1巻表紙の塗装パターンを参考に、ベージュ+パステルブルーの2色迷彩とした。マーキングはプラ板で作った原型を元にマステをカットしてステンシル塗装で白→オレンジを重ね塗りし、極細油性マジックでストライプを手書き。車体左前面の黒死病連隊マーキングも手書きである。
車体は全体にダークコッパーのドライブラシで錆を付け、歴戦の車両らしさを演出。布パーツはブラウンに塗った後、白をドライブラシで縦横に重ねることで布っぽさを出してみた。
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