鞄:国字と国訓

鞄 - clair de luneで、鞄という字が国字であり明治期に創られたものであるという知識を得た。
ただ「へぇそうなんだ」では有益性に乏しいので、まずは傍証をとgoogle:鞄 国字で検索。
ところがこれで登場したhttp://japanbag.com/resource/bag_roots/bag_roots02.htmを読むと、鞄という字は元々中国にあったもので、日本でオリジナル漢字として作られた「国字」ではなく独自の新たな意味を与えた「国訓」であるという。どちらが本当なのだろうか。
国字 - Wikipediaに拠れば鞄は国訓ではなく国字として扱われている。但しwikipedia自体が必ずしも正確な情報を掲載しているとは限らず、またこのページ自身に書かれているように学者によって定義・解釈が異なり、調査が不十分であるなどの理由から、国字とされる文字にも疑義がある場合が多く、逆に猟渉が不十分なため漏れた文字も多いということで、これを以て直ちに鞄が国字であると断定はできない。
どうやら国字とする主張のエピソードを読む限りでは鞄が中国の元字を知った上で意味を追加したとは考え難く、思いつきで作ったら実は同じ字があったというのが最も納得の行くところではあるが、どうも国訓の定義は中国に元字があるかどうかであってどういう経緯で追加されたかは関係なさそうなので、まずは繁体中文に鞄の文字があるかどうかを調べてみる。
手元に適切な辞書があるわけではないのでgoogleの他言語オプションを使用して検索したが、同じ字であっても日本語と中国語では文字コードが違うのであった。これでは検索も無意味だ。
結局鞄が国字なのか国訓なのかを確認することはできなかったが、多少なりと知識が補えたことを以て良しとする。