芦ケ久保の氷柱

埼玉県秩父地方には、山中に氷柱の並ぶ奇景がある。
三大氷柱と呼ばれるもののうち、天然のものは二瀬ダム下流荒川沿いの崖に連なる「三十槌の氷柱」のみ。
残る2箇所は水を撒いて凍らせた人工のものだそうだが、規模として最大のものは尾ノ内氷柱で、こちらは吊り橋上から氷柱を眺めることができる。
つまり芦ケ久保の氷柱は、天然のものでもなく最大規模のものでもない、ということになるわけだが、その代わり他2箇所にはない強みを持つ:「アクセスの良さ」だ。

三十槌の氷柱は、西武秩父駅から秩父鉄道に乗り換え22分、三峰口駅からバスで45分ほどの場所。
尾ノ内氷柱に至っては関越道花園ICから100分、あるいは西武秩父駅からバスを2本乗り継いで更に徒歩20分の距離。
だが、芦ケ久保の氷柱は西武芦ケ久保駅から徒歩で10分と、格段にアクセスが良い。池袋駅から片道1時間半、悠々と日帰りできる距離だ。

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夕方17時半からはライトアップが行なわれており、本日が最終日だったので行ってきた。

池袋から西武池袋線で飯能へ。
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西武秩父線に乗り換えて芦ケ久保で下りる。
山間の駅で、駅前には何もない。道に沿って少し歩くと道の駅的な建物が見え、ここの売店および食堂が、近隣で唯一の商業施設である……のだが、なんと夜間ライトアップイベントを実施しているというのに18時には食堂が閉店してしまう。ライトアップを観るなら予め腹拵えをしておくか、列車に乗る前にどこかで軽食を買っておくこと。
売店の方は、19時時点ではまだ開いていたが、おにぎりやサンドウィッチのような軽食はあまりない(既に買われたのかも知れないが)。最後に残ったコロッケバーガーと、磯部餅や「みそポテト(マッシュポテトの天ぷら串にみそタレをかけたもの)」で飢えを凌いだが、手を汚しやすくあまり食事向けではない……営業時間も含め、観光アピールするならもうちょっと改善されたい。

駅からの坂を下った先で受付が行なわれるが、会場はそこから坂ひとつ越えた先。道は舗装こそされていないが歩きやすく整備されてはおり、足元に不安はない(とはいえハイヒールは推奨しないが)。西武鉄道秩父方面線路を潜った先が氷柱の会場である。「暗くなるのを待たないで先へ進んでください」というアナウンス。

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山奥のローカル線というのは、それだけで絵になる雰囲気がある。

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入口付近に鳥居。正面からも撮ったが、このあたりで記念撮影する人が多く写り込んでしまうので割愛。

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刻一刻と色を変える照明が、立ち並ぶ氷柱を彩る。

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ハート型の撮影スポット。
この付近には三脚使用可能エリアも用意されている。

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足元を照らす灯りもなかなかに雰囲気が出る。

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帰りの便は30分に一本しかないので時間を忘れずに。