MobileMe

AppleのWebサーヴィス「.Mac」が新たに「MobileMe」としてリニューアルされるらしい。元はiDiskという名のストレージサーヴィス+αだったから、これで3つ目の名となる。
従来サーヴィスとの最大の違いは、多分iPhoneをはじめとするモバイル機器への対応と、それに伴う配信型サーヴィスへの転換、あたりだろうか。


これまでと何が違うのか。使える機能に大した差はないようだ。Webブラウザ経由でのメール、スケジュールカレンダー・アドレス帳の同期、ドラッグ&ドロップで外付けストレージ感覚に利用できるiDisk、そこへアップロードされた写真を簡単に公開するWebアルバム。ローカルアプリとの連携でオンラインであることを意識することなく利用可能なサーヴィス群。それにインターネット経由でリモート操作できる「どこでもMyMac」。
唯一の違いは、自分から情報を取りに行くPull型ではなくサーヴァから自動的に情報を送信してくるPush型サーヴィスになった、というあたりだろうか。ユーザの一手間すら省いて、まったく意識せずに常に最新状態が保たれるようにしておく。


利用料金は月あたりで1000円弱。それに見合う機能か、というと正直なところ疑問もある。個々のサーヴィスだけ見るなら、無料でこれに匹敵する機能がいくらでも提供されているからだ。
それでも払って使う理由の半分はmac.comドメインのメールアドレスだが、もう半分は機能の連携だと思う。iPodがハードウェア単体での価値ではなくiTunesという優秀な管理機能との連携によって高い価値を生み出しているように、MobileMeのサーヴィス群も連携によって価値が相乗する。メール+アドレスブック+スケジューラ、ストレージ+Webアルバム。個人利用の機能でありながらこれはグループウェアでもあり、CMSでもあり、また「ホームサーバ+モバイルからリモート」というある種のシンクライアント環境でもあるのだ。
もうちょっと資金に余裕があったら、いっそ「家族共有のサーバとしてMacPro+一人1台のMacBookAir」という作業環境を作るところだが。もしくは将来的にiPhone/iPod touchから「どこでもMyMac」できるようになるかも知れない。


あれ……appleのサイト上に「どこでもMyMac」の説明がなくなってるんだけど……