ライブラリを切り離す:無線LAN対応HDDという選択

転居に伴う一連の環境変化、とりわけデスクトップ機の故障によるモバイル環境への移行は影響著しく、「家庭内どこでもWeb接続」の快適さを一度味わうともうワイアードな環境に戻る気がしないものだが、誠に残念なことに完全なワイアレス環境を実現するには大きな障害があった:即ちiTunesをはじめとするライブラリの共有化である。


元々、容量のあまり多くない旧式デスクトップ機で使いはじめたiTunesiPhotoのデータを蓄積するために外付けのFireWire HDDを用意していたのだが、この状態ではデスクトップ機がサーバとして機能していたため無線を通じたデータ共有に不安はなかった。ところがこれが失われてしまったことで、データの共有は(1)モバイル機の内蔵HDDに収容するか(2)外付けHDDをいずれかのマシンに接続しておくか、の選択を迫られることになってしまった。
現行機種の内蔵HDDの空き容量は約40GB。対して外付けHDDのデータ量は60GBである。つまり、そのままではデータをすべて移し替えることは不可能なのは明白であるため、現在は止むを得ずモバイル機にそれを接続しているわけだが、そうすると折角のワイアレス環境が意味を為さない。
そこでワイアレスで接続可能で、かつiTunesのストレージとして機能する製品を探していたのだが、当時はワイアレスHDD自体が東芝Bluetooth HDDぐらいしか存在せず、無線LANアダプタを利用するにせよiTunes用に利用可能かどうか確証が持てなかった。
が、10月頃から漸く「iTunes対応」を謳う製品が登場してきたようだ。

容量にもよるが3万後半から5万弱と、決して安い代物ではない。とは言えサーバ用にもう1台パソコンを用意するよりは遥かに安価だ。