世界を征服するには

"世界征服を目指しているのですが、知識が乏しいためどこから手をつけたらいいものか悩んでいます。まず、やるべき事は何かご教授下さい。当方、普通の会社員です。"より。
「世界を征服するにはまず世界の半分を、世界の半分を征服するにはその半分を(中略)まずは一都市征服を」と説いた漫画の話は兎も角、一社員に過ぎない身で征服を試みるのは難しいのではなかろうか。まずは一気にその会社を征服する位のカリスマがないと。そして社長として会社を世界規模の企業に押し上げ、やがては世界経済を支配すれば実質的に世界を征服したも同然に。
当然ながらアメリカ辺りの反発が予想されるが、それには石油の供給停止やアメリカ市場からの資金引き上げで脅しをかけて。兵器産業もがっちり押さえてあるだろうから、なんなら国家隊企業で戦争するのも良い。
しかし、残念ながら天才的手腕を持ってしてもこれだけの事業を一代で成し遂げるのは困難だろう。親子三代位の長期的計画を練っても良いが、或いは生命工学・医療分野を重点的に押さえて老化防止/延命を研究するのも良いかもしれない。この手の技術は権力者の垂涎の的だから、それを餌に支配を固める。但し、それには半永久的な老化抑制は却って逆効果。定期的に処置を受け続け根羽ならないようにすれば、もう彼らはあなたの支配を脱する事ができない。麻薬と同じ商法だ。


と、まずは誇大妄想的に世界征服を語ってみたが、あなた自身それが実行可能なほど外向的かどうか解らないので、翻って内向的世界征服についても考えてみる。
この世界が征服困難なほど大きいのなら、征服可能な小世界を作ってしまうというのはどうだろう。原始大気再現でのアミノ酸合成は成功しているのだから、いつかは生命発生にも至るだろう。研究室の実験装置の中に作り出した人工環境の中で生命が発生すれば、その生命にとってあなたは正に世界と彼らを生み出した神だ。そのうち彼らが進化して、知性を発達させ、文明でも気付いたらしめたもの。
問題は(多分)先の計画より長期的なプランになる事だが、これはきっと技術の進歩でなんとかできるだろう。老化防止技術、もしくはコンピューターへの思考移植でも良い。
いや、生命の発生そのものをコンピューター上の仮想空間で行っても良いのだ。それならば、進化の速度もコンピューターの演算速度の発達で加速できるから、より短時間で達成可能かもしれない。もっとも、その分爆発的に演算も複雑で処理の重いものになるだろうが。


どちらもかなりの困難を伴う事業であるので、その覚悟がないあなたには世界征服は向いていない。……と切り捨ててしまっても良いのだが、それでは質問の答としてはやや不足であるので、ひとつの例を示そう。これはアイディア次第でさしたる努力も資金も要せず世界征服可能であるという好例だ。
http://www.appleco.jp/news/abouthere.html
如何であろうか。