位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」では、自分が揃えた戦力で各地の「城」(=アクセスポイント)を奪い合う対人コンテンツ「攻城戦」が行なわれる。
形式はその回によって異なるが、今回は4勢力のいずれかに属して競う「勢力戦」であった。
事前に用意された勢力は、織田家・今川家・三好家・足利家の4つ。任意に選べるが希望数に差があった場合は別勢力に振り分けられることがあり、第二希望まで選択できる。また勢力を選ばず「ランダム」にしておくとちょっとしたおまけが付く。
特に特定勢力への思い入れはないのでランダムでもいいようなものだが、夫婦で遊んでいるのでどうせなら同じ勢力にしようということで、織田を選んだ。どこの勢力でも良かったのだが、このゲームが「信長の野望」であること、またライトな戦国時代知識での人気度で言えば織田>今川>三好>足利ぐらいではないかと考えただけで、深い意味はない。
いざ勢力戦が開始されて驚いたのが「織田の味方がどこにもいない」ことである。
これまでの勢力戦では2〜3勢力に分かれての争いだったが、どこでも三つ巴の争いが繰り広げられており勢力順位は僅差で刻々と入れ替わり、城もあちこちに敵味方の旗が翻っていた。
それが、今回の勢力戦ではどこにも織田がいない。
全国マップでは、織田の色である青がひとつもない。勢力スコアでは、上の3陣営が1%ぐらいのスコア差で競っているところに織田だけ10%近い差を付けられている。
線路沿いのアクセスしやすい城で織田が占拠できたものはなく、1日5回の支援ボーナスを得ることさえ難しい。
大差の原因として考えられるのは「強豪プレイヤーがみな織田以外を選んだ」か「陣営ごとの人数に偏りがあって織田だけ少ない」か、だ。どちらであるにせよ「ではなぜ織田が選ばれなかったのか」という謎は残る。
過去の勢力戦に於いても織田勢は存在したし、このような極端な差が付くようなことはなかった。
また、どの勢力を選ぼうとも自分の戦力にはなんの影響もない。織田勢だからといって織田武将しか使えないわけではないし、織田武将にボーナスが付いたりもせず、特定勢力を選ぶ、あるいは避ける動機は(少なくともゲーム内には)ないはずだ。
にも関わらず、これほどの差が付いた理由はなんなのか。また運営はなぜそれを放置したのか。
実際のところ、どの勢力が勝とうが恐らく大きな影響はない。勢力の勝敗によって得られる報酬に多少の差はあるが、希少なものというわけでもないのでゲーム上で極端な不利を被るようなことはなく、その意味では差があろうがなかろうが大した問題ではないのかも知れない。
とはいえ、1勢力だけが明白な不利を強いられ、それによってできることが多少なりと制限され、それが運営によって放置されているという感覚は楽しいものではない。
始まってしまった以上、今更そこを調整することは不可能だろうが、「どうしてこうなったのか」の説明は欲しい。