はてな公聴会第2回

行くに行けないので、せめて思うところを少し纏めてみようと思う。

人力検索における回答拒否機能のその後

これは、最近人力検索をろくに見ていないので不明。良い影響が出たのか、弊害が発生したのか。

質問者が回答者を個別に拒否できるようになったが、その後何が起こったのか

ここ最近の10ページ程度を見た限りでは、いわしがあまり荒れずに済んでいるようではある。それが回答拒否機能によるものかどうかは不明だが。

今後、さらに別の機能追加は必要か

回答者拒否機能の提案当時、拒否されたユーザーによる荒らし行為等の可能性を考慮し特定ユーザーの石ではなく全体の総意として拒否を行うユーザーモデレーション機能の提案をid:DocSeri:20050120:1106191399で行った。
しかし、いわしをざっとチェックする限りでは今日まで顕著な荒れ模様は見られないようで、現状のままでも問題はなさそうだ。
今後必要な機能があるとすれば、多重ID/乗り換えによるリセットを防ぐ機能だが……それは人力検索の機能ではなく全体としてのものであるから、ここで触れるべきものではない。

2005年4月27日時点
  • 回答拒否設定ユーザー数:157(拒否したユーザー数)
  • 回答拒否のべ設定数:436
  • 一人当たりの平均拒否数:2.77
  • 回答被拒否ユーザー数(ユニーク):244(拒否されたユーザー数)

実際に拒否したユーザーより拒否されたユーザーの方が多い、つまりごく一部のヘヴィーな質問者だけが、以前から苦々しく思っていた数人を拒否しただけに留まっているようである。この機能自体、思ったより必要とされていないのかも知れない。

キーワードシステムの変更について

キーワードへの内容スコアの追加

内容が変更されるものである以上、内容スコアという仕組み自体があまり巧く機能しないのではないかと思う。今下した判断が将来的にも有効であるとは保証できないから。
ついでに言えば、恐らく「内容は良いがリンクはされたくない」という判断を下すユーザーはほんの一部だろう。大多数のユーザーにとってキーワードは精々「勝手に発生する鬱陶しいリンク」程度の扱いに過ぎず、内容に関わらず自分にとって意味のないキーワードは消えて欲しいと願っていると考えられる。

リンクスコア内容スコアが共に低いキーワードの自動削除システム

結局のところ、どのスコアも自動削除の判断のみに用いられるものと言える。最初から「削除スコア」としてしまって、削除賛成派が一定以上の割合を維持したら自動削除、というのが最もストレートだろう。
内容に問題のあるキーワードへの対処については、問題のある表現を書き直すことで対応可能である。ただしキーワード名そのものは変更できないので、そのようなものが出現した場合は別途運営側で手動対応せざるを得まい。
また、編集合戦を繰り返すような処理(所謂「千日手」)については、差分をチェックし同一IDによる同じ内容への復帰を行えないようにするとか、千日手が派生した場合キーワードの編集が凍結され運営側に通知されるとか、そのような対処が有効であると考える。
ただし、運営側の監視を強化すればその分人手も割かねばならない。少人数製のはてなにその体制があるとは思えないから、これについては2ちゃんねるのように、信頼できる(とはてなが認定した)ユーザーによる即時削除システムとか、なにか手を考えねばなるまい。
尚、削除されたキーワードについては何れにせよDBに記録しておき、再登録を防止するように処理する必要がある。

キーワードの編集履歴公開
キーワードの編集者ランキング公開

ランキングを公開する目的が不透明。キーワード作成者ランキングならまだしも、編集数についてはプラスのステータスとしての価値が確立されておらず、むしろキーワード荒らしの炙り出し的に機能する可能性が強い。言葉は悪いが運営側による公然吊るし上げになってしまうことを危惧する。

キーワードの別サービス化

別サービス化についての具体案がないのでなんとも言えない。

キーワード編集権の複数化

ダイアリー以外にもキーワードが適用される以上、ダイアリー以外のサーヴィスのみを利用するユーザーにも編集権を与えるという発想は奇異ではないが、他サーヴィスではダイアリーほど強くパーソナリティが表現されず、また意見をぶつける場所がないためにトラブル時のよりどころが薄いという問題点も考慮せねばなるまい。
同様の理由でプライヴェートユーザーの編集権についても不満というか不安がある。

アンケート結果

アンケートからの仮方針
  • キーワード編集履歴ページはユーザーが公開・非公開選択可能
  • キーワード作成数ランキングは作成しない

概ね同意。付け加えれば、オプトインであるべき。

多重アカウントシステムについて

第2、第3のアカウントを取得可能なシステム拡張について

同一サービスで複数アカウントを運用可能とするよりサービスごとの別アカウントを生成できる仕組みが良いのでは。はてな基本IDに加え、ダイアリーID、人力ID、フォトライフIDなどを使い分ける。
あと、捨て第二アカウント的な用法をどう制限するか。少なくとも1ヶ月は変更できない、アカウントが変わると以前の発言その他も差し変わる等、対処が必要。
いっそ、別アカウントを有料オプション化するのはどうか、と考えたが捨てアカ助長するだけのような気も。
何れにせよ、多重(基本)ID取得をどう防ぐかという大問題からは逃れられない。そして、これは事実上完全には防ぎようのない世界でもある。大手フリーメール及び携帯メールを不可とすれば多少緩和できるが、代わりにそれ以外持っていない(例えば実家暮らしで、親の分しかアカウントがないとか)人を排除することになる。
かといってメールアドレス以外に有効な認証方法がないのも確か。郵便による住所確認等の手段は、手間とコストがかかる割に不確実で(実家と職場とか、友人をちょっと頼るとか、いくらでもやりようはある)意味が薄い。

同一人物のアカウント間での質問・回答は不可

これは自作自演を防ぐものとして当然。
自分の日記に別アカウントでコメントできて良いかどうかはちょっと保留。それも立派な自作自演ではあるし、状況次第でマズいことも起こりうるが、面白い使い方になり得る可能性もあるので。

他者に、第1のアカウントと紐付けられない形でダイアリー、アンテナ等の開設、人力の回答が可能な仕組み

少なくとも回答拒否はアカウントに対してではなくユーザーに対して行われなければならない。
ダイアリーのコメント拒否も同様に働くことが望ましい。

はてなへの要望管理システム、工程管理システムの公開について

サービス横断的な要望吸い上げシステム

システム的対処は運営側の管理体制として必要だが、ユーザーレベルでは問い合わせ窓口の解り難さを解消したい。はてなダイアリーのコメント欄を閉じるなりヘッダーから要望窓口へ誘導するなり。

要望の趣旨を簡潔にまとめることができる仕組み

これは……?リストから対象範囲を選ぶとか、そんな感じだろうか。不慣れなユーザーほど分類に馴染めず曖昧になって破綻しそうな気がする。精々サービスの種類(DとかFとか)+要望のパターン(提案/不具合報告/質問、など)程度か。

社内のタスク管理と直結した進行管理閲覧ページ
  • はてな社内で「すぐやる」「そのうちやる」「ペンディング」といった判断をした瞬間にユーザーが閲覧できる仕組み

投稿された要望の一覧と進行状況表示は、ユーザーとしては反応が見えて嬉しい。ただし自分の要望が優先順位高く扱われないことに不満を持ったユーザーが要望を繰り返す等の行為があるかも知れない。

要望に対して仮想ポイントを取引する市場的仕組み
  • システム内だけで有効なポイント=アイデアポイントを用意
  • 要望を登録するにはポイントをベット=賭ける
  • 他のユーザーの要望にもベット可能
  • 要望が実装されるとポイントが配当される

優先度をユーザーが決める/優良提案者優遇のシステム?
棄却されたら賭けた分が戻る等の措置がないと、序盤で躓いたらもう要望できなくなる。