ヒューマンエラーとフェイルセーフ

会社のコーヒーサーヴァーからコーヒーが漏れた。
漏れた原因は(直接的には)コーヒーが多量に残っていたにも関わらず追加で抽出してしまったからであるが、それ以前に残量表示が非常に見難かったこと、ひいてはそれら人為ミスを防止する設計になっていなかったことにあると言えよう。要するにフェイルセーフな設計になっていないということだ。


このコーヒーサーヴァーはタンク全面に細長い窓があって水面位置で残量を確認するデザインになっていたが、光が入らず暗いタンク内に褐色の液があるのを見分けるのは困難であり、また二重になった窓の内側は水滴で曇って良く見えない。
すぐ後ろに明るい色の背景を置き、また曇りを防止するような構造にしてあればそもそも残量を見誤るようなことはなかっただろう。
また、残量が充分に残っている状態で抽出が可能になっている点も設計上の問題である。電気的なセンサー(飲料に接触するのが問題であれば重量による計測でも可だろう)でも使って内容量を把握し、一定量以上であれば抽出を行わないような設計にしてあれば、タンク容量を超えてコーヒーが溢れるには至らなかった筈だ。
たかがコーヒーサーヴァー、されどコーヒーサーヴァー。電源タップをショートさせるほどに溢れればシステムのダウンや電気科際の可能性も考えられる。抽出をマイコン制御する以前に制御すべきところがあるのではないだろうか。