ここまでは「システムで対処するほど深刻でない」と主張したが、それはしかし「システムで対処してはならない」という意味ではない。
現実問題として炎上は起きているし、それにエレガントなやり方で対応できるならばそれはそれで一つの道だろう。
どのような対処法があり得るか、少し考えてみる。
- コメントを廃止
- 最も安直で簡便なやり方である。要するにブックマークの炎上はコメント欄で起きているわけだから、それをなくせば良いということだ。但し重要なのは、炎上が無くなったのではなくブックマークから他へ移っただけということを認識しておくこと。また、元々その機能が無かったのをユーザーの要望に基づき実装しているという点も考慮せねばならない。
- コメント欄を非公開に
- はてなユーザーにしか見えないとか、ブックマークした人にしか見せないとか、そうした制限をかければ炎上が問題になる割合は減るだろう。しかし実際に炎上が無くなるのではなく、炎上しても見えないだけで根本的には解決しない。むしろ「なんかはてなからアクセス激増したけど中が見えなくて不安」という疑心暗鬼を助長するだけにも思える。
- コメントをモデレート
- 人のコメントに対して+-を評価する。マイナス値が閾値を超えるとそのコメントを非表示に。ブックマーク数としてのカウント自体為されないようにしても良いだろう。攻撃的コメントだけが沈んで、表面上穏やかに保たれるので問題は少ない。沈められた側は面白くないかも知れないが、モデレート値がユーザーに見えず自分のコメントは常に表示される(サブアカウントに対しても)状態であればその事自体が殆ど発覚しないと思われる。ただしモデレート実装例として有名なスラッシュドットでは実際あまり有効に機能していないとも言われるので、実際どうなるものか。またシステム上複雑化する点が問題かも。
- ユーザーをモデレート
- コメントを付けた人に対してモデレートする。マイナス値が閾値を超えたユーザーのコメントを非表示に。例によって本人には判らない。ユーザーをユーザーが裁くシステムはどうなのかと思うのであまり賛成したくない。コメント憎んでユーザー憎まず。
- 自治会による手動処理
- 2ちゃんねるの削除人のように、運営側が認定したサポーターが問題ありと判断したコメントを強制プライヴェート状態にする。誰が認定するのか/その判断を信頼できるのか/どこが責任取るのかといった問題山積み。
- 運営側による手動処理
- それだけの人的コストを割く余裕はどう見てもない。
- キーワードフィルタリングによる自動処理
- 処理精度を高く保つのは困難だろうし、すぐフィルタ回避策が編み出され鼬ごっこになるのが目に見えている。
今のところバランスとして現実的なのはコメントモデレート案ぐらいか。