相棒

今回の話は非常に完成度が高い。時効成立して自首した殺人犯と、そのニュースを聞いて犯人の名前を聞きに日参する被害者遺族。ここで人情ものに流れるかと思わせておいて、突然殺害される元殺人犯。
時効というシステム、或いは時効成立時になぜか保護される人権に焦点を当てた重厚なシナリオであった。


逮捕された時点では公表される犯人の名前が、時効成立では何故保護されるのか。逮捕され裁かれた者が(罪を購ったにも関わらず)実質的に社会復帰を阻まれるのに対し、それを逃れた者が保護される理由は全く持って不明である。長期にわたり怯えて暮らすこと自体が服役と同様の役割を果たすという意見もあるが、それは結果論に過ぎない。