iPhoneは国内でもすっかり定着した。メーカとしての国内シェアは5%に留まるが、事実上1機種のみで5%のシェアを確保しているということでもある。シェア1位のシャープでも25%程度、これは3〜5キャリア*1のシーズンごと新機種売上を総合しての話だから年間で12〜20機種程度が割り勘と考えると1機種あたりのシェアは多くて2%程度ということになる。iPhoneの半分だ。
そういうわけで電車内などでiPhoneを目にしない日はない状況だが、Twitter界隈では体感的に市場シェア以上にiPhone保有率が高いように思われる。理由の半分はTwitterユーザが割合新しいもの好きなアーリアダプタ層で占められているかでもあろうが、もう半分は恐らくTwitterとiPhoneの親和性が極めて高いからだ。つまり、Twitterを快適に利用するための環境としてiPhoneが最適ということ。
iPhoneの何がそんなにTwitter向きなのか。
ひとつは、文字入力の快適さ。
PCのキーボードなら思考に近い速度で入力可能な人でも、携帯でそれだけの速度を維持するのは難しい*2。少なくとも私は、携帯のキーボードで文字打つのは辛くて仕方なかった。au使ってた頃からTwitterは利用してたけど、この頃は外ではほとんど書き込んでない。
でもiPhoneのフリック入力はQwertyキーボードに近い速度での入力を可能にしている。学習機能のないIMEなどのせいで万全とまでは行かないのだけど、それでも小さな携帯端末に無理矢理押し込まれたQwertyキーボードでの入力と同等かそれ以上の効率は期待できる。事実上、PCでのTweetと遜色ない。
また、文字表示が精細で読み易いというのもある。携帯では未だにギザギザのビットマップフォントが多いけれどiPhoneはアンチエイリアスで滑らかに表示するから、活字に近い密度で文字を読める。ということは小さくしても読み難くならないということで、その分だけ小さな画面に多くの情報を詰め込むことができる。
……といった辺りが「ケータイに対する優位性」。だが実は、Twitter環境としてのiPhoneの利点はそれだけに留まらない。ある面では、iPhoneはPCをも凌駕するポテンシャルを持っている。
まず写真。
Twitterに於いて「画像を提示したい」局面は少なくない。PCであれば、例えば「デジカメで撮影→PCに取り込み→Tweetに添付」の3段階の処理を必要とするが、iPhoneならば「Teitterクライアントで直接写真撮影してTweet」で済んでしまう。ケータイでも似たようなことはできるのだが、ブラウザ内から直接の撮影はできないので「一度ブラウザ終了してカメラ起動→撮影→Twitter連動の画像アップローダに送信」などという手続になる。手軽さがまったく違う。
それに位置情報。
イベントの情報や店の紹介など、位置を知らせたい場合というのは少なくないが、現地にいるなら手っ取り早くGPS情報を載せて呟いてしまえばいい。勿論、意図的にそうしない限り位置情報が乗ることはないので、普段のプライヴァシを気にする必要はない*3。
もっとも基本的なこととして、機動性も忘れてはなるまい。
携帯端末であるiPhoneは当然ながらPCと違って電波さえ通じればどこでもTweetできる。勿論、PCだってモバイルノートに通信装置繋げば可能ではあるしケータイだって同じことができるのだけれど、手軽さと書き易さを勘案した総合的な機動力で言えばiPhoneは飛び抜けている。
別にTwitter利用が生活のすべてではないから、必ずしもあなたにとってiPhoneが最適解とは限らないけれど、「ちょっとした暇潰しの一つ」程度ではなく「必須の通信インフラ」程度に使い込んでいる自覚があるなら、決して悪い選択ではないと思う。
なお、ここに挙げた利点はiPhoneの専売特許というわけではなくAndroid端末などでも概ね同じようなことができると思うけれど、そっちは未経験なので保証はしない。