ずっとiPhoneを購入したならブックカヴァー風のレザージャケットを付けようと考えていた。手帳か本のように持ち歩きたかったから。
しかしこれが、意外にも険しい道程なのだった。
iPhoneのケースは実に様々なヴァリエーションがある。蓋のあるものないもの、袋状で使う度取り出すもの。革、樹脂、金属、布、木。
レザージャケットは高級感からか人気が高く商品点数も多い。しかし過半は蓋のないもので、蓋付きのうち7割ほどが縦開き。横開きの半分は蓋が底部と分離し帯で繋がれた構造で、まったくもって本らしく見えない。
この時点で対象はかなり絞られてしまう。
また日常の使用パターンを考えるに、いちいち取り出すことなく充電&同期、カメラの使用などが行なえねばならない。できれば蓋にはSuicaを納めるポケットが欲しい。
ここまで来ると対応商品はほんの数点にまで減っている。
数少ない候補から今回選んだのは、トリニティの+Simplismブランドからリリースされている「Flip Style for iPhone」。ひとまず条件は全て満たしている。カラヴァリエーションにダークブラウンが欲しかったところだが、この際目を瞑ろう。
使い始めて僅か3日ほどだが、感想を少し。
蓋の開閉はマグネット式で軽く確実。iPhoneのホールドは上下の板で挟むだけだが滑り落ちる気遣いはない。ポートアクセス確保などの目的もあり各所に開口部が見られるが、落下で傷付く恐れは少ないだろう。まずまず合格。
しかし欠点もないではない。
ひとつ。カメラホールだが、それほど大きくはない。直径にして7〜8mmといったところか。その割に厚みがありレンズを確実に中央へ持って行かないと撮影時に隅がケラレる。しかし挟み込み方式故に位置の固定は難しく、撮影後にケラレを認めてがっくり来ること60%。
ひとつ。縁が厚い。本体ホールドのために画面をぐるりと覆う幅6〜7mmほどの「額」があるのだが、これが厚み1mmほどの段差を以てタッチパネルの縁スレスレを覆う。すると端まで指をスライドさせた時などに非常に邪魔なのだ。入力時の次候補……はまあ仮想キーボード上でも操作可能だが、変換区切り位置指定のスライドやホームアイコン移動時などには本当にイライラする。
また、これは使ってみて初めて判ったことなのだが、開き方向は(私の場合)左向きが良い。開いた時に右側が本体、左に蓋となる形だ。右手で操作するため文庫のように左手で保持した時、+Simplismの右開き型では左手小指で蓋をホールドする形になり手が疲れる。逆さにすると親指で支えられるため格段に楽になる。
画面にかからない角部分を押さえる設計は不可能ではない筈だ。実際DSケースなどではそうなっているものが少なくないし、ホームボタン回りも上部のスピーカ回りも充分な幅がある。ならば上下のみでホールドし側面を開放する設計は不可能ではない筈だ。どうやって本体を差し込むかという問題はあるが。
また確実な保護のためとはいえ少々分厚い感は否めない。本体厚のおよそ2倍。蓋はまだしも周辺部はもう少し薄く作っても良いのではなかろうか。
あと、まあこれは重要ではない部分だが、「アップルマーク見せるための穴」は要らん。
引き続き最適なケースを求める。
次々に買って試すわけにも行かないので、ひとまず手持ちのでなんとかすることを考え、カッターで縁を削ってみた。見た目は悪いが操作性は向上。本当は切り落としたいぐらいだったが、鉄板入りなのでそうも行かず、斜めに削っただけ。
問題点は解消できてないのだけれどこれは雰囲気が良い。でもどこの製品かさっぱり不明。
他にこういうのもあってちょっと気になる。