天動説と地動説(→)

地球と太陽の関係だけを問題にするならば、天が動くか地が動くかというのは相対的な問題であってどちらでも良い話だ。観察者を中心に見れば、確かに地は観察者に対し静止していて天は動いている。
しかし天動説というのは全ての星は地球を中心に回転しているとする説であって、太陽の動きだけを問題にしたものではない。しかし天動説に於いて惑星の挙動を説明することは凡そ不可能である以上、それは「間違っている」と言わざるを得ない。
地動説は決して「その方が都合が良いから」ではなく「そう考えないと説明がつかないから」唱えられた説である。それを無視して「同じもの」などと言ってしまうのはいくら何でも乱暴に過ぎよう。


ところで小学生の4割が天動説を云々というのは、(学校でどう習っているのかという話を別にして)それほど不思議なことではないのかも知れない。実際にこれについて深く考える機会が与えられる子の方が少ないだろうし。それ自体どうなのかと思わぬでもないが。


私自身は一体どのようにしてこの事実を理解し納得しただろうか。多分学研の図鑑と安野光雅「天動説の絵本〜てんがうごいていたころのはなし〜」がベースになっているのではと思うが定かではない。
子供にはちゃんと仕込むようにしよう。