逃避

親会社の情報システム部からPCへの業務用ソフト一式のインストール、及び個人用セットアップの業務を受託しているのだが、この作業は基本的にアルバイトのOBにお任せしている。彼らは年金受領の関係上、働ける日数が限られる。
が、実際のところOBの出勤ペースに合わせて注文が入るわけではないので、時にはキャパシティを完全に上回る量が一度に来ることもある。また、OBにも都合というものがあるので暫く休むようなこともあろう。
そうだとしても、注文から1週間程度で発送完了しなければ、注文先からはクレーム必至である。


ということで、この業務のために雇用人数を増やすか、社内の人間が臨時で作業に従事できるようにしておかねばならない。しかし雇用人数を増やすには人件費がかかるし、いつでも人手が足りないわけではないので「仕事のあるときだけ」でてくれる都合の良い人物を探す必要がある。それよりは社内で何とかするほうが現実的であるが、面白いことにこの仕事を請け負ってきた係長はインストール作業の従事に頑なに抵抗し、のらりくらりと言い訳を続けてこれを避けようとする。PCに対する苦手意識が強いので関わるのは御免だということか。
そのくせ「人の手配はこちらの都合だから、それを理由に発注を遅らせることはできない」と声高に主張する(だけで代案はない:自分がやるとは口が避けても言わない)のだから面白い。物凄いご都合主義の逃避ぶりに、会議中だというのに思わず吹き出してしまった。