7(セブン)〜モールモースの騎兵隊〜

絵本のような雰囲気とちょっと変わったシステムでずっと気になっていたRPG
普通のRPGとは違い、ランダムに遭遇する敵を倒して成長するのではない。

それぞれのミッションで出会う敵は予め決められており、事前に情報を確認して最適な隊列を決める。
ローテーションシステムと銘打たれた戦闘システムは、前列が攻撃、中列が前列の補助、後列が自身の回復を行うようになっており、これをターン毎に入れ替えることで傷ついた仲間を癒し連続的な戦闘を可能にする。
それぞれの敵の攻撃パターンを確認して狙われやすい仲間に防御補助をつけたり、回復できない味方を列回復で助けたりと組み合わせには頭を使う。
基本的にはダメージ回復がたやすく容易にやられることはないが、それだけにダメージには厳しく、敵は集中的に一体を攻撃してくるし、一人でもやられたら撤退となる。


成長は年齢によってのみ決まる。成長期には年をとるごとに成長を続け、最盛期は常に最高能力、老衰期に入ると段々衰えていく。


グラフィックは全体手書きの絵本風で、穏やかなナレーションと相俟って御伽噺を聞いているかのよう。
冒頭は騎士を目指していた少年が村を襲う魔物の撃退を機に冒険に出るという、少年向けの王道のようなストーリーだが、実際のところ「モールモースの騎兵隊」部分はまったくの序章に過ぎず、話はその後の「アルメセラ年代記」に引き継がれる。これは100年単位のゲームとなり、敵も複数で隊列を組むようになるなどハードに展開する。


ライトユーザーは「騎兵隊」をゆっくりと楽しめばいいし、ヘビーユーザーは「年代記」に力を注げる。幅広い層にお薦めできるゲームだと思う。