巷で噂の「非実在青少年」の話をもう少し。
これ、本当に施行されると恋愛や性に絡んだ表現を含有するあらゆる著作物が規制される可能性を否定できなくなるわけだが*1。
しかも「販売等」とあり、表現だけではなく著作物の扱いそのものがどこまで規制されるか曖昧になっている点も見逃せない。やろうと思えば、多分販売だけでなく製造から所持まで、規制できないこともなさそうだ。
となると、出版社やゲームメーカ、作家はおちおち都下で仕事していられなくなってくる。健全な表現のつもりで作っていても規制を受けてしまうかも知れない、そうすると仕事そのものがハイリスクすぎて成立しない。じゃあ、条例のない他県に逃げるしかないじゃないか。
企業が、作家が、一斉に都内から去る。
大規模な産業が一度に動くのだ、当然ながら周辺取引先も倣わざるを得ない。その動きは連鎖し、やがて都内は閑散とする。
なんということだ、内閣がとうとう成し遂げることのなかった首都機能の移転を一自治体の知事がやってのけたのだ!あの馬鹿げた条例はそのための迂遠なる陰謀だったのか!
……てのはまあ半分冗談ではあるが、仮に本当にそんな動きが生じるとしたら、移転先はオタク文化の一大集積地になること間違いない。そうすると企業が移転可能な余地だけではなく、コミケが誘致可能な立地を考えるべきだろう。
過去に実績のある幕張という案もアリだが、今なら県を挙げてのオタクコンテンツ振興を打ち出している埼玉県というのも有力候補ではあるまいか。コミケはさいたまスーパーアリーナで開催。企業体もさいたま新都心にごっそり移動し、新都心が文字通り新都心として機能。
……ただ、これやるとインフラ形系、とりわけ交通各社が大打撃だろうなぁ。インフラは設備移転できないから。
*1:描写の対象が18歳未満に見えると判断されればアウトなので、成人どころか中年のつもりで描こうが人間以外だろうが都が駄目と言ったら全部駄目