mixiで新規トピックを作成した人がよく最後にこう記すことがある。このセリフ、確か以前はBBSでよく見かけたものだ。
不適切かも知れないと思うなら書かぬようにするなり不適切ではないかと思う部分を修正するなりすべきだし、また管理権限者が不適切と判断すれば適宜削除なり修正なりされるので、いちいち断りを入れる理由がない。まったく無駄な一文に思えるわけだが、多分書いた方としては気配りのつもりなのだろうと思う。
正直言って、見るたびに少々苛立つ。この苛立ちは何だろうと思ったら、要するに無断リンク問題と同根なのだった。
無断リンク禁止を謳う人の主張は大雑把に言えば「リンクする前に一言断りを入れて下さい」というものだ。微妙にヴァリエーションがあって、事後報告で良しというものや許可制のものなどが存在するが、要は「リンクしたいんですけど、厭だと思ったら断ってかまいません」という態度を見せろという要求。
管理者自ら要求するのであれ、申請者の自発的な行動であれ、通底するのは「所有者に対して卑屈たれ」という姿勢である。なぜ対等な関係ではないのだろうか。
このセリフはつまり責任回避なのではないか。「不適切と思ったら削除してください」=「削除されないということは内容の責任を管理者が持つ」という発想だ。多分明白に意識してのことではないのだろうと思うが。
無断リンク問題にも同じことが言えるだのと思う。この場合は逆に、「被リンクさえも自らのコンテンツの一部として責任を取らねばならない」という意識かも知れないし、責任云々はともかく権利としてコントロールを有すると思っている節はある。辺に責任を背負ってしまったが故の強権意識。
自分の発信した情報は、いかなる形であれ自分自身にその責任と権利が帰属する。その単純な事実を認識できていない人が多いということなのではないかという気がした。