政治が無能に見える理由

例えば教育基本法改正案に「愛国心」を盛り込みたい右派連中が「『他国を尊重し』という表現は北朝鮮のような国も尊重せねばならないような誤解を与える」などと愚かしいことを真顔で言っている*1のを見るとげんなりして来る。
先の教育改革国民会議での提案にも愚かしい提言*2が多数盛り込まれているのだが、国の将来を左右するであろう教育について、この程度の見識しか持たないような連中に国を任せて大丈夫なのだろうか。


政治家が無能である理由の殆どは「権力闘争」で説明できるような気がする。
政治家の主な関心というのは、大体「自らの権力基盤の確保」にある。いや、全員がそうだとは言わないが、9割以上はそうだと断言しても間違いではあるまい。
この「権力闘争」というのはつまるところ、「どうやって他人のリソースを自分のものにするか」である。奪い奪われるリソースは時に他国の持っているものであったり国内の金や権利であったりするのだが、決して新たなリソースを作ることはなく、あくまで今あるリソースを再配分することだけが彼らの能力と言えよう。
物質として存在しない情報を取り扱うIT企業を「虚業」と呼ぶ輩がいるそうだが、ITとて新たなリソースを生み出す立派な「実業」である。
もし虚業というものが存在するとすれば、それは何を生み出すこともない政治に向けられるべき表現なのかも知れない。

*1:北朝鮮であろうとなんだろうと尊重せねばならないことに変わりはない。自国への権利侵害などには断固として対処せねばなるまいが、他国を尊重しなくて良い理由になるわけではない。「犯罪者に人権はない」と言っているようなもので、法律を左右する人間の発言とは思えない愚かな言であろう

*2:「団地、マンション等に「床の間」を作る」「子どもを厳しく「飼い馴らす」必要があること を国民にアピールして覚悟してもらう」「「ここで時代が変わった」「変わらないと日 本が滅びる」というようなことをアナウンスし、 ショック療法を行う」「バーチャル・リアリティは悪であるということ をハッキリと言う」など