直接ユーザーと対話したことを表明しちゃった件

正直言って、最初に見た時に「不用意な発表だな」と思った。これはつまり、はてなアイデアをはじめとするユーザーからの要望窓口が不全であったことを示すものだから。
いや、不全であることを認識したからこその発表でもあって私個人はその事自体を問題視しては居ない、のだが、現実には恐らく多くのユーザーがこれを見て「結局俺等のやったことは無駄かよ」とかなんとか思うであろうな、とは想像できる。それは今後のはてなに対する期待感を削ぐに充分であって、人によってはこれを機に退会を考えることすらあり得るだろう。


ただ、そのように(やや感情的な)反応をされた皆様に申し上げておくが、これまでの行為が無駄だったわけでは決してない、と思う。
はっきり言って(株)はてなの面々はあまり読解力が高くないようで、これまでもはてなアイデアについてミーティング中に数々の誤解があり、また彼ら自身それを認識したからこそユーザーをミーティングに参加させるなどの打開策を考えてきている。とはいえ平日日中のミーティングに参加できる人はまず居ないし、読解力が急に高まる筈もない。だから結局、的確に意志を伝えるには直接交渉以外の方法はないと言える。
その場がユーザーによって開かれた私的な忘年会であろうがはてなが公式に開いたユーザー公聴会であろうが、その事自体は問題ではないし、各所での活発な議論が(忘年会に参加した面々のバイアスを通過したものであるにせよ)直訴に繋がっているのだから、それはそれでユーザー活動の成果である。
とはいえ誰もが直接対話して思いをぶつけたいと考えている状況にあって、それが1箇所だけで,また私的に行われているというのは一つの不満ではあろう。
ならばいっそ、複数のエリアでそれを催してはどうか。アメリカ帰りで直行した近藤さんの行動力である、そうそう否やとは言うまいと思うのだが(身は一つであるから、事前のスケジュールの調整は必要だろうが)。


はてなは「隠さない」会社である。あまりに隠さないので時々不具合も公開してしまう。もしかしたら彼らはそれを不具合と思っていないのかも知れないが。
一般的には言うべきでないことに思えるかも知れない。しかし良く考えてみれば、隠す理由もないことなんじゃないだろうか。
今まで不具合があったことを非難するのではなく、それを認識し是正しようとしていることを評価したい。


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