はてなアイデアは、これまで各所に分散していた不具合報告/要望の一元化を目的として立ち上げられたシステムである-----と理解している*1。
で、ただ要望を投げるだけではなくてその要求度を明確化し、またちょっとした遊び心を付加するものとしてポイントベット制になっているわけだが、はてながポイント量に重きを置いているように見えることに引っ掛かりを感じている。
要求に費やしたポイントの重要度は相対的である。1000ポイント持っている時の100ポイントと100ポイントしかないときの100ポイントは、賭けたポイントが同じであってもユーザーにとっての重要度は異なる。そうすると、これを基準に判断することは正しく要望の強いものから吸い上げることにはならない。基本的な判断基準は賛同ユーザー数>ポイント数であるべきだ。
また、賭けの要素を持たせたことにより、要望の程度に従って賭けられるとは限らない矛盾が生じてしまった。自分の要望を通すことよりも採用されそうな要望に相乗りしてポイントを増やすことに熱を上げるユーザーの存在は最早絵空事ではなく、これが要求度の算定になにがしかのバイアスを与える可能性は否定できない。
……そういうシリアスな話とは別に、もう一つ引っ掛かっているのが、賭けとしてのポイント算定システムである。賭けである以上は、多数が賭けた要望よりも少数が賭けた要望の方が戻りが良いように設計されるべきなのではないかと。
*1:この前提が崩れると、以下のすべてが意味を失う