郵政公社の酷いインターフェイス

拠ん所ない事情により緊急に現金が必要になったため、自宅へ電話してWeb経由で郵便貯金の口座に振り込んでもらったのだが、どうやらこれが色々問題のある構造のようなのだ。


まず、サーヴィスの名称が良くない。実際に利用したかったのは電信振替による口座間の送金なのだが、このすぐ下に「居宅送金」なる名称のサーヴィスがある。これは実のところ指定先に現金を送金するためのもので、送り先に最も近い郵便局が自分の口座から引き出した現金を書留で送付するというサーヴィスであるのだが、サーヴィス名称が「自宅から送金」という意味合いしか持たないために、Web経由での口座間送金にも当て嵌まってしまい大変紛らわしい。オンラインでの操作である以上基本的にすべて「居宅」である。意味のないネーミングが混乱をもたらす好例と言える。
さらに、説明へのリンクにも問題がある。郵貯のページにはサーヴィス名横に「詳しくはこちら!」というリンクがあるが、これはサーヴィスについて詳しく解説するものではなく、画面の操作方法を説明するページへのリンクなのである。それならば「操作説明」とでも書くべきだ。
妻は送金の際に間違えて居宅送金を選択してしまい、途中で操作をキャンセルしたのだが、結果としてセッションタイムアウトが発生してしまった。それはまあよい。しかし、タイムアウトが発生するとその後10分ほど、次の利用を受け付けないというのはどういう了見か。何らかの悪意ある操作を防止するためだとしても、或いは多重処理などの不具合を回避するためだとしても、それによりユーザーに不便を強いるような設計は不当である。技術的な問題は技術的な方法で回避されるべきだ。


余談ではあるが、http://www.yu-cho.japanpost.jp/の上部メニューのボタン画像にはtitle属性に「○○のボタンです」という殆ど意味を持たない情報が付加されている。alt属性は画像非表示環境での大体表示であるからしてそれが入っているのはまあ良い。しかしtitlle属性はあくまで付加情報を表示するものであるので、見えている内容と同じものを表示しても何ら意味を持たないと思うのだが。むしろ各メニューの内容について簡単な説明を加えるように改良するのが望ましい。