帝都の地下より

東京ジオサイト1

16時頃会社を出て虎ノ門へ。最初は何処だか良く判らなかったが、工事現場の入り口にスーツ姿の男性が立っていたので漸く気付く。
あまり話題になっていないのか、それとも平日だからか、思ったほど人は居ない。スーツ姿が多いのは近くのサラリーマンか、それとも役人か。
螺旋階段を降りると数mで立坑の上部を利用した「博物館」へ。
期待したほどの規模ではなく、トンネル工事に使うシールドマシンの歯や泥水処理タンク、工事に関わった作業員の写真、作業服などが展示されている程度。
鉄パイプを三角に組んで照明を取り付けた作業着展示方法や格子模様パネルの上に文字を印刷したOHPシートを浮かして貼り付ける説明書きデザインなど、ベース部分のデザインは気合いが入っていたが、一方で工事に関わった企業の展示ブースなどを見るとセンスに格段の差があって気が抜ける。


そこからエレベーターで地下30m程度のところまで降り、横穴---麻布共同溝へと入る。内部は暗く、奥へ向かって右下に水道管が通っているのみ(将来的にはガス管や電線なども通る)。その管を支える支柱にはキャンドルが置かれ、トンネルを仄かに照らす。これが「やすらぎトンネル」とかいう奴か。どうも命名や演出にお役所的センス(の悪さ)を感じてしまう。
そう言えば首都圏外郭地下放水路のトンネルでもキャンドルアートを用意していた。入場料を取るようなイヴェントでは無いから経費を安く抑えたいという魂胆を見て取るのは穿ち過ぎか。


地下構造物は全体的に結構小さめで、外郭地下放水路の様な圧倒的迫力というものはないが、まあ使用目的が目的だけに致し方ないところ。
全体にはそれなりの力の入れようを感じながらも、「工事の合間の余興」的な中途半端さが払拭し切れていないように感じる。次回イヴェントはもっと大掛かりな施設で、大々的にやって頂きたい。


色々と文句を云いながらもフィルムにして1本分程度はしっかり撮影してきた。何のかんのと楽しんだ。
ワイドコンヴァージョンレンズを忘れてきたのが悔やまれる。


そう言えば行った日と書いている日に食い違いがあるのは日記的に正しくないとは思うが、その辺は書いている日付けの都合ということで。あまり深く追求しないように。