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妖怪ウォッチ 妖怪つみつみショーギをバトルブレイクと比較する

というトレーディング・ボードゲームが発売になるらしい。
http://www.carddass.com/yokai-tsumitsumishogi/
ゲームデザインは恐らく「バトルブレイク」の中村誠氏。

バトルブレイクはバンダイが「ミニチュアゲーム界に革命を」起こ……せなかったゲームである。
一般にミニチュアゲームというのは「多数のミニチュアを買い揃え」「それらをひとつひとつ塗装して」「広いゲームフィールド上で」遊ぶもので、つまり金と時間と場所が必要なとても贅沢な遊びである故になかなか広まらない。
そこへバトルブレイクは「少数のミニチュアでゲームできる」「塗装済み」「B4程度の面積で遊べる」と、既製品の問題点をきちんとクリアして乗り込んできた……のだが。
ミニチュアゲームという趣味が少なからず「造型」と「世界設定」で評価されている、という部分が抜け落ちていたというか、恐らくは低価格化によってメインターゲットを小学生に絞ったのが失敗だったのだろう。
大人にアピールするには世界設定が薄く、造型も垢抜けない。子供にアピールするには製造コストが高く買いにくい。実際にプレイした人の評判は悪くなく、大人も子供も楽しめるものに仕上がっていたにも関わらず、業績は芳しくない……どころか正直鳴かず飛ばずで、発売から丸1年で展開が終了してしまった。
これがアニメ化(実は1話分相当の気合の入ったアニメPVは制作されたのだが)でもしてコロコロあたりでタイアップ漫画連載するなど知名度を高められれば随分と違ったのかもしれないが、そこまでの宣伝コストをかけるほどに期待されてはいなかったということだろうか。

ともあれ、人気のほどはともかくゲームとしては堅実に仕上がった良作だっただけにファンとしては残念に思っていたのだが、それが3年をかけて欠点を改良されて戻ってきたのが「妖怪つみつみショーギ」である……のだと思う。

未だルールが明らかにされていないが、バトルブレイクのルールとの比較によって類推してみよう。

まずバトルブレイクをざっと説明する。
このゲームは4属性の「コイン」を、駒を場に出すためのコスト/場に出た駒のヒットポイント/能力を発動するための消費コストを兼ねて使用する。初期コインは4枚、毎ターン1枚を追加入手するが、これはゲーム開始前に選んでおいた10枚からのみ取得するので高コスト駒を多数並べることはできず、ダメージや能力の使用によってコインが戻ってくるので追い詰められた時こそ逆転の一手が打てる仕組みだ。
ゲームの目的は敵の「城」を撃破することだが、城には専用の「城コイン」4枚分のヒットポイントがあり、またダメージを受けた時に城から取り除かれたコインの裏には固有の能力が書かれており、即時発動してゲームに干渉できる。更にこのコインも駒の召喚用に使える。

幅広い戦術構築を可能にするゲーム構成だが、「コイン需要がとても高くなる」という欠点があった。なにしろコインは価格が安いカプセルガチャによるフィギュア販売では付属していないので必然的に高いコイン付きの箱を買わざるを得ず、またランダム封入なので各属性につき最大10枚を集めるのはかなり大変だ。2種のスタートセットには2属性×5枚が付属しているので、これを2つ買うのが一番早いが、それだけで4800円である。この辺も売れ行きに影響したことは間違いないだろう。

といった前例を踏まえて、どうやら妖怪つみつみショーギにはリソース専用の「コイン」がなくなり、代わりに「他の妖怪コマを積んで使う」ようだ。これなら使用したい戦力とリソースのアンバランスに悩むこともなくなる。コマ同士を積むために立体造型が廃止されてしまったのは少々寂しいが、その分だけ製造コストも下がり販売価格も箱:4枚200円/ガチャ:2枚100円とユニットあたり価格で実に1/4〜1/6。
5×7マスだったボードは3×5マスに縮小され、勝利条件も「全滅か城の破壊」から「王将コマ3枚か合計6枚の撃破」に変更されている。「対戦に必要なものが全部揃う」スターターがコマ30枚で構成されていることから見てデッキは最小15枚で構成されるということだろうか。同じ価格ながらスターター1つだけでは対戦できず、2つ買っても正規の数からかなり縮小してのミニゲームに留まったバトルブレイクとは様相が違う。
攻撃側が専用ダイス(たぶん「絶対失敗」「-1」「±0」「+1」「+2」「絶対成功(ダメージ+1)」の6面構成)を振って自分のコマLvに足し、相手コマのLv以上になれば1ダメージを与える(=相手のコマのスタックを減らす)戦闘ルールはそのまま引き継いでいるようだ。常時型の能力「2ダメ」「2連撃」などもそのまま。バトルブレイクでは裏面に書かれていた発動型能力は文字の色違いと消費するコマ数の表記で区別されている。王将コマは裏側が他と異なり、裏返した状態で出すようだが、これは「どちらかが攻撃するまで正体が明かされない」ということなんだろうか。
なによりの違いは「既に人気が確立されたキャラを利用できる」ことで、もちろんそれが成功を約束するものではないにせよ注目を稼ぎ易いことは間違いない。

個人的には妖怪ウォッチへの興味はないのだけれど、ゲームフォーマットとして是非とも成功していただき、他ジャンルとのタイアップまで発展すればいいなと思う。それこそ場取武礼駒よろしく戦国版とかも含めて。
あるいは妖怪メダルを差し込む腕時計(型おもちゃ)のようにこのコマを利用できる別のおもちゃや、いっそゲームコーナー用筐体でこのコマを読み取って対コンピュータ戦が遊べたりしたらきっと楽しい。