谷山浩子の幻想図書館 Vol.3「アタゴオルは猫の森」

諸事情により30分程遅れて到着、最初の方を見逃す。
原作となったアタゴオル自体、基本的に小話集であるから、畢竟舞台も短いストーリーの集合となり纏まりに欠ける。まあそれ自体は必ずしも悪いわけではないが。
演技については特に文句はない。無論谷山浩子をはじめ音楽畑の面々は芝居慣れしていないが、それは最初から判っていたことであるから文句はない。が、劇中の歌が幾つか、かなり音を外していたのは頂けない。我々は谷山浩子の歌のファンなのであって、その部分の完成度が低いようでは困る。まあ初演であったので「緊張していたから」ということにしておこう。
総合的には結構楽しめた……が、これは谷山浩子ますむらひろし(のアタゴオル)を両方よく知っていて初めて成立する舞台でもある。それ以上の評価を得るためには、もう少し練り込んだ方が良いように思う。
余談であるが斎藤ネコ氏の唐あげ丸は結構ハマリ役であった。