読了:桜宵(北森鴻、ISBN:4062117851)

「花の下にて春死なむ」の続編。旨そうな料理の描写は相変わらずだが、今回は最後の話が後味悪いだけに読後感がいまいち。もうちょっと順番に気配りがあっても良かったような気がする。
まあそれはそれとして本作もアームチェア・ディテクティヴものとして秀逸ではある。馴染みの登場人物により構成される世界が新たな人物の出現でじわじわ広がってゆくような感覚は連作ならではの魅力。