AquaSKKを試す

Classicの頃はずっとIMEATOKを使っていたのだが、OS Xに乗り替えてからはことえり一筋だった。相変わらず莫迦ではあったが、Classicの頃に比べれば随分ましになっていたのでこれまで大した不満もなく使用していたが、某所でのMacIMEの話題を機に乗り替えを検討してみることにした。
候補にはEGBRIDGEATOKなども挙がったが、有料の製品であることは、ことえりにさしたる不満もない現状では採用を躊躇するに充分なものであったためいずれも採用を見送る。
とは言えMacのフリーなIMEとなるとかなり限定される。中で割合評判の良かったAquaSSK以外に、殆ど候補はなかった。

AquaSSKとは

Unixで利用されて来たIMEである(らしい)SSKをMacOS Xに移植したもので、極めて独特な入力方式によりスピーディーな入力を実現する。
一般に利用されているIMEでは、仮名或いはローマ字で文章を入力、スペースキーで変換候補を指定してリターンで確定という操作方法がほぼ浸透している。しかしSKKでは、いつものように入力しても平仮名しか打てない。
実はSKKの入力方式は、漢字変換する部分を明確に指定するようになっている。漢字変換したい文節の最初の文字はShiftを押しながらの入力となり、小文字から始まる入力はすべて平仮名となってしまう。
これだけでも独特なのだが、SKKは更に送り仮名についても同様の処理を必要とする。例えば、「例えば」の入力では「TatoE(この時点で「例え」が候補に挙がる。スペースを押す必要すらない)ba」と入力しないと正常に変換できない。通常のIMEが「tatoeba(space)(enter)」であるのに比較すると、入力キー数こそ同じだが、入力を止めての変換操作と確定操作が入らない分、スムーズに入力できる。
また、複数候補のある単語については他のIEM同様にスペースで候補を切り替える*1が、数回の切り替え後に最大9個の候補が表示され、それぞれにキーボードのA列(ASDFGHJKL)が割り当てられているので楽に一発変換できるのは嬉しい。


SKKではリターンキーは純粋に改行の為に使用される。慣れない内はついうっかりリターンを押してしまって慌てて戻ることになるのだが、慣れれば漢字変換自体をほぼ無意識に行ない、スムーズに文章を入力できるようになるだろう。
それには多分数ヶ月かかるがと思ったが、使ってみるとそれほど使い難くない。実際にこの文章をSKKで書いてみたが、予想に反し入力に掛かった時間は普段と大差なかった。それだけ入力効率が良いということだろうか

*1:前候補は良くあるようにShift+SpaceなどではなくXキーで行なう