Shadeのレンダリングをモニタする

以前制作して、あまりのデータ量に非力なMac miniではレンダリングできなかった工場のデータをMacBookで走らせる。
ラジオシティを前提にポリゴンのみで制作したものなのだが、鉄柱部分のみでもシーン全体で6万ポリゴン程あるだろうか。
軽くレイトレのみ、大域照明無しでレンダリングを掛けるが、150秒付近でカウントストップ。ハングアップしているわけではないようだが、計算以外の反応に回せる余裕がなくなっているらしい。
CoreDuoTempでCPU使用率と温度をモニタしてみると、CPUは10〜20%程度しか動いていない。クロックスピードも2GHzから1.5または1.33GHzあたりまで落としてきている。
アクティビティモニタでHDDアクセスを監視したところ、毎秒150回以上のアクセスを繰り返しているのが判る。つまり、計算量が飽和してメモリ内容を激しくスワップしているのだ。1GBでは本格的なレンダリングには明らかに不足である。
結局、20分以上にわたって前計算を行なった挙句、数分で画面描画を行なってレンダリングを終了した。


大域照明無しの単純レイトレースでこの有様である。大域照明が入ったらどんなことになるだろうかと、同じ設定でラジオシティ+パストレーシングにより計算開始。
普通なら大まかな分割から始めて徐々に細かく処理するために20%程度までは瞬時に進行、そこから徐々に進行度が遅くなって最後の数%は小数点以下第3位〜4位あたりでちまちま進むのだが、今回はいつまで経っても一向に分割が開始されない。そのまま朝まで放置したところ、7時間で50%を割る程度まで進んでいた。
HDDのアクセス結果もレイトレのみとは大分異なる。ほとんど書き込み一方だったレイトレに対しラジオシティ演算では明らかに読み込み量が多い。以前の計算結果を読み取って再帰的に計算を繰り返すためだろう。


3Dレンダリングは計算速度が命と思っていたが、ある程度以上に複雑な計算の場合、メモリ容量があっという間に埋まり、それをHDDに逃がす(スワップ)処理の速度がボトルネックとなってCPU速度が殆ど活かされないことが明白になった。
単純な演算速度比較ならばいざ知らず、このレベルの処理ではPowerMacG5の最下位機種あたりでもメモリ上限まで搭載すれば遥かに高速に動きそうだ。


ところでこのデータ、何故かパースヴューとレンダリング結果に著しいずれがあるのだが。カメラの処理に何か問題があるのだろうか?
オブジェクトカメラや線形状でカメラのコントロールをしていたのが影響しているのかとも思い、取り敢えずそれらを削除してメタカメラのみにしたが改善を見なかった。