滝本弁護士への質問

F君 | 『生きている不思議 死んでいく不思議』-某弁護士日記にて、オウム真理教(現・アーレフ)からの信徒の脱会に長年尽力している滝本弁護士が松永氏を厳しく断じている。
その内容に幾許か疑問を感じたので、質問をお許し頂きたい。

1−貴方のしてきたことが、無差別大量殺人をした団体の構成員であるにかかわらず、またその観察処分がかかっている団体の構成員であるにかかわらず、それを隠して、日本の政治に関与しようとするまでしたもので、重大至極だから。

  • 構成員であると断じる理由は何か。本人は過去に構成員であったことは認めたものの、現在は脱退したと主張している。それを裏付ける根拠はないが、同様に否定する根拠もない用に思われるが。
  • 「政治に関与」とは自民党/民主党の行なったブロガー懇親会への出席を指すと思われるが、それは「重大至極」というほどの行為か。ここでの彼の立場はあくまで一市民として党の主張を聞き、或いは質問する程度のことであって政治をコントロールできるような影響力はないものと思われるし、よしんば党の主張を曲解し発表することでなにがしかの影響を与えるようなことがあったとしても、それは他の出席者によって容易に訂正できるものであるから殆ど影響力はないものとは考えられないか。
  • 宗教団体を脱退した者が政治に関与したとしても何ら違法性はないと思われるが、何故それが「重大至極」なのか。

2−貴方が、ともすればA派(オウム真理教原理派)と異なって、社会融和派というか「麻原彰晃放棄派」と偽りを続けているM派(上祐派)の重鎮?であり、M派の欺瞞性−「真理」なる目的の為には欺瞞も平気で、嘘も何でもつく−を如実に示せるから。

  • 後の記述を見る限りではA派なのかM派なのかすら示せていないようだが、「欺瞞性を如実に示せる」と断言する根拠は何か。

F君、楽しかったでしょう。これで、両政党をコケにできたのだから。

  • F君こと松永氏*1が自民・民主両党を虚仮にすることを目的に参加したかのような表現だが、そう断じる根拠は何か。
  • そもそも氏に政党を虚仮にする動機があるだろうか。能動的に虚仮にする意図があるならばそれは自らが信者であることを公表し教団と政党の結びつきを世間に知らしめるしかないが、彼個人にとっても教団にとってもメリットどころかデメリットにしかならない。或いはそれを隠したまま参加することで心中密かにほくそ笑むのならば可能だが、そうして一人悦に入るほど自己完結的で閉鎖的な人格には思われないし、仮にそうだとしてそれは「悪いこと」なのだろうか。私にはこの一文が滝本氏の松永氏に対する不当な「侮辱」に見えてならない。
  • いずれにせよ現在も信者であるという前提条件が成立しない場合、虚仮にする云々は完全に筋違いとなってしまうのだが、それは前段で指摘しているので良しとする。

結局は、私の指摘どおりもともとオウムの信者さんで、明らかに数年間の偽装脱会をしていただけ。

  • この辺りの経過については(私はオウム関係のウォッチャーではなかったもので)不勉強で申し訳ない。「一度は脱退したが再び信仰に目覚め復帰した」のではなく「明らかに数年間の偽装脱会をしていただけ」との根拠があればお教え頂きたい。

自己紹介は下記、うーん、中学校以下まで書くという奇妙な自己紹介、恥ずかしくないのかなぁ。

  • この辺りは彼の行為に対する批判ではなく単なる人格攻撃に思える。不要に相手を貶めようとするのは仮にも信頼される立場にある弁護士のするべきことではない。


滝本氏がオウム真理教の脱退支援などをされている関係でオウム真理教を敵視するのは心情的には理解できるし、一度は脱退の相談に乗ったF氏が再び戻ったと知った(偽装脱退だと認識した)時、それに対して憎しみを覚えたとしても無理からぬことだろうとは思う。
しかし滝本氏の文章表現は些か攻撃的/侮蔑的に過ぎるように私には感じられた。
以上の点に対し、滝本氏からの誠意ある回答(そして、必要ならば松永氏に対する謝罪と訂正)を期待する。


あああやってしまった。法に詳しいわけでもないし、そもそも政治的な話に首を突っ込むのは苦手なのだが……どうしても気になって訊かずには居られなかったのだ。

*1:本名と筆名の関係からすれば逆だが、本名を伏せること、及び知名度の関係からこのように表現した