カメラさま歓迎 - (旧姓)タケルンバ卿日記を読んで更に発展形を考える。
食べ物を撮影記録したいという需要を中心に据えるアイディアは面白い。巧く行けば露出が増えて良い宣伝になるだろう。
しかし問題もある。例えば「美味しそうに撮れるか」、「撮るだけの魅力があるか」など。
撮影に特化した店舗を考えてみた。
現実味には乏しいかも知れないが、面白そうではある。
配光
撮影そのものはシャッターを押すだけで完了だが、食べ物を美味しそうに撮影するのは結構難しい。近くにピントの合わないカメラ、暗いところで手ブレするカメラ。電球の下で撮ると変な色になったり、フラッシュでくっきり影が出たり。撮影は結構難しいのだ。
食品の撮影は逆光が基本、また原則として日光のような強く色味的に中立の、白色光が望ましい。しかし雰囲気ある料理店はもっと暖色の強い電球色の照明を真上から、仄暗く照らしていることが多い。これではなかなか美味しそうに撮るのは難しい。
そこで、予め美味しそうな配光を考えて店舗そのものを設計してしまう。例えばテーブルの中央に照明を配置して「どこから見ても逆光っぽくなる」ようにしてみるとか。まあ食べ易さとの兼ね合いもあって難しいが。
また影にも自然に周辺の光が回り込んで柔らかく照らすのが良い。壁全体に間接照明を配置したい。
手ブレを考慮してカメラを固定するアームも……とまでやると流石に行き過ぎか。
メニュー
誰もが撮影に慣れているわけではない。配光に配慮したって、カメラアングルひとつで映りは随分変わる。また色被りや構図の問題もある。
初めての人にも気持ちよく撮影して貰えるよう、メニューに撮影のコツを書いておくのはどうだろう。
多分大丈夫だと思うが、念の為「フラッシュ撮影厳禁」。周囲の客に迷惑だし、なにより絶対に美味しい写真に仕上がらない。
見た目重視
料理店なのだから味は重要な要素だが、それだけでなく演出を心掛けたい。撮影に特化したからには料理もそれを前提に仕上げるべきだ。美味しくて美味しそうな料理。