幼児輸送時の機動力

最初にベビーカーを選択するとき、様々な形式を検討したが、最終的に決め手になったのは長期利用性と重量だった。
AB兼用型なら2ヶ月〜2歳頃まで使える。その分B型より重くなりがちだが、半年過ぎまで外出できないのはいくら何でも辛い。
軽いベビーカーは、階段の上り下りなどを考えると非常に重要だろう、と。
しかし実際に使ってみて、重要だと感じたのはむしろハンドリングとタイヤサイズである。


日本のベビーカーはハンドル部が水平になっているものが多い。また前後方向の折り畳み構造の所為か、ハンドル部と前輪は直結していない。こうした構造では方向転換時の力がダイレクトに伝わらず、また手首の回転が必要になるなど効率が悪い。
対して欧米で一般的な「バギー型」ストローラーではハンドルが上方向を向いており、また前輪に直結するようになっているので方向転換が実にスムーズである。
また、日本のベビーカーは全般にタイヤ径が小さく幅の細いものが多い。これは排水溝の鉄柵や踏切の溝に嵌ったり、段差の乗り越えに苦労したりすることになり、スムーズな移動を妨げる上に手首や搭乗者に衝撃を与えてしまう。この点では3輪バギー型などに多い大径タイヤ採用のものが望ましい。
逆に、重量については気にするほどではなかった。最近ではバリアフリー化が進み公共施設などではエレベーターの設置が多くなっているから持ち上げねばならないようなことは殆どない。


効率の悪いベビーカーを押しながらの移動では通常歩行の凡そ二倍の時間がかかる。これでは日常の買い物にすら支障を来す。我が家の場合はスーパーマーケットと薬局がごく近所にあるから良いようなものの、それでもそこで賄えないものの買い出しになると半日がかりである。
また、上の子は随分大きくなって来て、そろそろベビーカー利用の限界点を迎える。しかし下の子は連れて歩くにはまだ小さすぎる。
そうすると、新たに大型かつ高速の輸送システムを導入し、短時間で所用を済ませる工夫が必要になる。
そこで俄に購入リストに上がって来たのが電動アシスト自転車であるが、これがなかなか難しい。


一つは重量。現在のところ自転車置場にはラックが設置され、これに自転車を上げ下ろしせねばならないわけだが、車重は20kgオーヴァー。わずかな高さとは言え少々辛い。それに子供を連れて(場合によっては抱きかかえて)荷物を持って、更にバッテリーを持たねばならない。大容量のため仕方ないことではあるが、これも結構な重量となる。
もう一つはチャイルドシートのサイズ。主要メーカーの電動アシスト自転車にはそれぞれハンドル重心部にチャイルドシートを装備したモデルが用意されているが、これらは適合体重が15kgまでとなっており、体格の良い(笑)上の子ではそろそろ限界である。
となると後部に大型のシートを別途装備することになるが、これがどうやらバッテリーの取り外しとコンフリクトするようなのである。
残念ながら各メーカーとも後部席をオプションとして用意していないため、この辺りの対応が非常に難しい。どうしたものだろうか。うーむ。


ところで調べているうちにふと気になったのだが、ホンダのラクーンシリーズって生産停止?メーカーページにも情報がないようだが。