あしかがフラワーパーク

日曜日の予定が唐突にキャンセルとなり午後が丸々空いたので、唐突に思い立って栃木県の「あしかがフラワーパーク」へ行ってきた。
あしかがフラワーパーク


関東在住なら名前ぐらいは聞いたことがあるだろう。主に藤の花で知られる観光地である。
元を辿れば戦後すぐの頃、足利市の大地主であった早川氏が藤を植えた庭を近隣の人にも開放したのが始まりだという。その後、市の都市開発に応じて土地を明け渡し、現在の地に移転。
当時、大藤は樹齢130年、幹回り3.6m、棚面積は600m^2にもなり、そのままでは移植できない。そもそも幹が脆い藤の、幹回り1m以上の大木の移植は前例がなく、数年にわたる検討と1年におよぶ準備の末、1997年にあしかがフラワーパークとして開園した。
この藤は県の天然記念物となっているだけでなく、2014年にはCNNによる「世界の夢の旅行先10」に選定されたそうで、海外からの観光客も多い……のだが、逆に関東民は意外に訪れたことがない場所ではなかろうか。私も初めてであった。

交通

都内からはJR宇都宮線で小山(おやま)駅、あるいは東武日光線栃木駅からJR両毛線に乗り換えてあしかがフラワーパーク駅へ。片道およそ2時間ほどの旅路である。
うちからだと最寄り駅が京浜東北線なので浦和で乗り換えの予定だったが、1分差で便を逃してしまったため到着予定時刻が30分ずれる……と思ったら上りの便で赤羽へ出ると乗り換え予定だった便を掴まえられるのだった。Yahooの乗り換え案内なんで最短でない経路提案してくれないんだ……

古河駅を過ぎ、利根川を渡って小山へ。

小山駅東北新幹線の停車駅でもあり、駅内にはコンビニやカフェもありちょっとした食事には困らない。

両毛線は小山から高崎までを結ぶ単線路線で、1時間に1〜2便程度しか列車がない。またドアは半自動扱い、すなわち「駅に着いてもドア脇のボタンを押さないと開かない」ので、乗り降りの際には注意のこと。
Suicaの簡易改札を備えた駅を出ると、園はすぐそこである(入口までは少し歩くが)。

なお自動車だと多分東北道佐野ICか北関東足利ICあたりからのアクセスになろうかと思う。駅前に専用駐車場がある。

料金

入園料金は開花状況によって異なるため、当日の朝までわからない(最大で2200円)。
なお園内には複数の売店がありソフトクリームや軽食などを売っているが、暑い日はかなりの列ができる。自販機もあるが数が少なく売り切れやすいので、予め飲み物の一本ぐらいは持ち込んでおいた方がいいだろう。

園内

園の入口からもう藤の花が飾られており、入口をくぐって売店も藤にあやかった商品がずらりと並ぶ。流石は藤で有名な場所だけある。

園内に植えられているのは藤だけではない。様々な花が植えられ園内をカラフルに彩る。



とはいえ主役はやはり藤。





この日は紫の藤と薄桃色の藤が盛りを迎えていた。白藤はもう少し遅いようで、咲き始めてはいたがまだ見頃には早い。

そしてこちらがフラワーパークの目玉となる、大藤棚である。


園内にはこの大長藤以外に八重藤、二連大藤と4本の大藤棚がある。

園内にはあちこちに水路が設えられ、橋が架けられている。


また水面に枝を垂れる木も多い。


藤も見事な枝振りに剪定されていたし、これらの樹木も景色として計算されたものだろう。

藤の時期は丁度つつじのシーズンでもある。色とりどりの花が咲き乱れていた。




花といえば桜というイメージがあるが、園内には梅も桜もあまり植えられていない。それでも散り際の八重桜が数本、あたりを薄桃色に染めていた。

綺麗に色を揃えて整えられた、メルヘンのような一角も。



藤の大スクリーン。日が暮れればライトアップされて輝くのだろう。

夜景も楽しみではあったが、なにぶん両毛線は1本逃がせば次が30分から1時間先、小山に辿り着いてから家までは更に1時間半。あまり遅くなる前に帰らねばなるまい。
夕日を惜しみつつ帰途。


次に来る時は栃木市内にでも宿を取って夜景を撮るつもりである。