広い範囲を捉える広角レンズは風景を収めるのに最適で、旅行の際などに重宝する。
今やコンパクトなキットレンズでも広角端が12mm(35mm判換算で24mm)ぐらいから始まるのが常識になっているので大体のことはそれで済んでしまうが、「もっと極端な広角が欲しい」と思った時のために、12mmよりも焦点距離が短かいレンズを集めてみた。基本的に画角>F値の順で並べている。
超広角ズーム
広角端が12mmよりも短かいズームレンズ。この分野はメーカー純正が2本づつ、それぞれ高級版・廉価版に分かれてリリースされており、サードパーティ製品がない。
LUMIX G VARIO 7-14mm F4.0 ASPH.
マイクロフォーサーズ初期からの古いレンズ。いわゆる小三元に当たる位置付けのレンズで、その分ややお高めだが、7mmの画角を持つのは他にもっと高いオリンパスの大三元しかないので、価格比でこれを選ぶ人も少なくない。作例
LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm F2.8-4.0 ASPH.
ライカ銘の超広角ズーム。F値が通しでないことと画角がちょっと狭いことで価格も重さもPROよりは控え目。というか7-14mmとサイズ感ほとんど変わらず。作例
超広角単焦点
こちらはズームとは逆に、ほとんどサードパーティ製のマニュアルフォーカスレンズしかない。まあ超広角は被写界深度も深いのでオートフォーカスでなくてもあまり困らないと思う。
LEICA DG SUMMILUX 9mm / F1.7 ASPH.
(発売前につき商品リンクなし)
F値が小さくなりやすい広角レンズでは珍しくF1.7とかなり明るく、またオートフォーカスを搭載。換算0.5倍相当のハーフマクロでもある。
SLR Magic 8mm F4
LAOWAより画角が少し狭く、F値も大きく、その上外見はかなりチープだが、その代わりに軽くて安く、わずか110gしかない。この辺りはMFTマウントのドローン需要を想定しているものと思われる。あまり作例が見当たらないので、ひとまず海外のレビュー記事を。
Voigtländer NOKTON 10.5mm F0.95
超広角レンズの中では画角が狭めだが、代わりにF値0.95という驚異的な明るさのNOKTONシリーズ。マイクロフォーサーズとしてはかなり大きくて重い。作例
魚眼
ほぼ180度を写し撮るレンズである。撮像面内にイメージサークルがすっぽり収まる(円形の投影部以外は黒くなる)円周魚眼と、イメージサークル径を撮像面の対角線に合わせて切り取る対角線魚眼があり、写し取れる最長範囲は同じだがその周辺が切り捨てられるかどうかによって全体としての画角には差が出る。
広角であること以上に、周辺部に向けて湾曲する独特の写りを一種のエフェクトとして楽しむレンズである。超広角よりも更に超広角に写せるのも魅力のひとつ。
Entaniya Fisheye 250 MFT 2.3mm F2.8
250度もの強烈な画角を持つ、唯一無二の円周魚眼レンズ。巨大な前玉を持ち、重量なんと1.6kg。値段も相応にヘヴィ級。他に3mm、3.6mmもリリースされている。