ゲームマーケット2012春で発売されたカードゲーム「街コロ」は、今やボードゲームの本場ドイツでも発売されるばかりか年間ゲーム大賞にもノミネートされ、またゲーム専門誌『フェアプレイ』のアラカルト・カードゲーム賞2015でも1位など、高く評価を受けている。
ゲームマーケット後に攻略記事を書いた時とは状況も変わり、また追加カードセットが2種類登場したことで戦術の幅も広がった。そろそろ、4年前の記事を書き直しても良い頃だろう。
街コロとは
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場に並べられた施設カードを買って自分の街を発展させてゆく、箱庭的なカードゲームだ。カードのそれぞれにサイコロの目に対応した数字が書かれており、その目が出た時に収入をもたらす。そして収入でまた新たな施設を買うことで、それぞれの目で収入が得られるようにしたり、あるいは一度に多くの収入が得られるようにして、いかに効率良く収入の得られる街を作り、他の街よりも早くにランドマークをすべて建て終えるかを競う。
基本的なこと
施設の種類
街コロの施設には5種類ある。
- ランドマーク
- 最初から手元にあるが、裏返された状態のカード。これをすべて建てるのがゲームの目的になる。また「振れるサイコロの数を増やす」「サイコロを振り直せる」などゲームを有利にする効果を持つので、どのタイミングでどのランドマークを建ててゆくかも考えどころ。
- 生産施設(青色)
- 誰の番でも、振られたサイコロの目に一致すれば収入になるカード。1回あたりの収入は少なくとも、収入機会が多いので序盤に手を広げるのに役立つ。
- 販売施設(緑色)
- 自分の番で振ったサイコロの目に一致した時だけ収入になるカード。1回あたりの収入が多めでも、他人の番には収入が増えないので、頼りすぎるとサイコロの目に泣くことも。
- 飲食施設(赤色)
- 自分以外が振ったサイコロの目に一致した時だけ、振った人からお金を奪うカード。妨害が可能になるが、相手がお金を持っていないと無意味になるので注意。
- 大型施設(紫色)
- 自分の番で振ったサイコロの目に一致した時にだけ、他のプレイヤーを妨害するカード。強力だがその分だけ高価。
サイコロの目と確率
ボードゲーム経験の浅い人向けの解説。
サイコロ1個を振った時の目はすべて同じ確率だが、2個振る時は合計数によって確率が違う。
出目の組み合わせは6×6=36通りあるが、合計が2(1+1)や12(6+6)は1パターンしかないのに対し、3だったら2+1と1+2の2パターンになるし、7は1+6・2+5・3+4・4+3・5+2・6+1と6パターンもある。7に近い目ほど出やすく、遠い目ほど出にくい。
だから、「駅」を買う前の段階では1〜6の施設はどれも出る確率が一緒だけど、駅を買ってみんながサイコロ2個を振るようになってくると、1の麦畑はもう使われないし、2の牧場もほとんど収入にならなくなる。
序盤の収入だけではなく、後半の活用も考えながら買ってゆく必要がある。
収入効率を考える
まずは施設ごとに「1ターンあたりの平均的な収入量」を計算する。青や赤は人数が増えるほど収入も増えるし、サイコロ1個(1D)と2個(2D)では目の確率が変わるので収入も変わる。
緑の「他のカード枚数で収入が変化する」ものは、1枚あたりの量を計算しているので、複数持っている場合はそれに応じて収入も増える。
基本施設収入期待値表(手番あたり)
出目 | 色 | 施設 | 価格 | 1D:2人 | 1D:3人 | 1D:4人 | 2D:2人 | 2D:3人 | 2D:4人 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 青 | 麦畑 | 1 | 0.33 | 0.5 | 0.67 | - | - | - |
2 | 青 | 牧場 | 1 | 0.33 | 0.5 | 0.67 | 0.06 | 0.08 | 0.11 |
2〜3 | 緑 | パン屋 | 1 | 0.33 | 0.33 | 0.33 | 0.08 | 0.08 | 0.08 |
3 | 赤 | カフェ | 2 | 0.17 | 0.31 | 0.42 | 0.06 | 0.11 | 0.16 |
4 | 緑 | コンビニ | 2 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.25 | 0.25 | 0.25 |
5 | 青 | 森林 | 3 | 0.33 | 0.5 | 0.67 | 0.22 | 0.33 | 0.44 |
6 | 紫 | スタジアム | 6 | 0.33 | 0.67 | 1 | 0.28 | 0.56 | 0.83 |
6 | 紫 | テレビ局 | 7 | 0.83 | 0.83 | 0.83 | 0.69 | 0.69 | 0.69 |
6 | 紫 | ビジネスセンター | 8 | - | - | - | - | - | - |
7 | 緑 | チーズ工場 | 5 | - | - | - | 0.92 | 0.92 | 0.92 |
8 | 緑 | 家具工場 | 3 | - | - | - | 0.78 | 0.78 | 0.78 |
9 | 青 | 鉱山 | 6 | - | - | - | 1.11 | 1.67 | 2.22 |
9〜10 | 赤 | ファミレス | 3 | - | - | - | 0.5 | 0.88 | 1.16 |
10 | 青 | リンゴ園 | 3 | - | - | - | 0.5 | 0.75 | 1 |
11〜12 | 緑 | 青果市場 | 2 | - | - | - | 0.32 | 0.46 | 0.59 |
基本セットでは鉱山の強さが光る。購入コストも高いが、それに見合う収益をもたらしてくれる存在だ。また家具工場との連携も大きい。
緑では家具工場よりもチーズ工場の方が強く、また収益源である牧場の購入コストも低いため強化しやすいが、その代わり他人にも取られやすいし、また牧場は後半ほとんど収入にならない点でちょっと厳しい。
基本戦術
- 牧場+チーズ工場
- 森林・鉱山+家具工場
- 麦畑・果樹園+青果市場
街コロ+ 施設収入期待値表(手番あたり)
出目 | 色 | 施設 | 価格 | 1D:2人 | 1D:3人 | 1D:4人 | 2D:2人 | 2D:3人 | 2D:4人 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 赤 | 寿司屋 | 2 | 0.50 | 1.00 | 1.50 | - | - | - |
4 | 青 | 花畑 | 2 | 0.33 | 0.50 | 0.67 | 0.17 | 0.25 | 0.33 |
6 | 緑 | フラワーショップ | 1 | 0.33 | 0.33 | 0.33 | 0.14 | 0.14 | 0.14 |
7 | 赤 | ピザ屋 | 1 | - | - | - | 0.17 | 0.33 | 0.5 |
7 | 紫 | 出版社 | 5 | - | - | - | 0.17 | 0.33 | 0.5 |
8 | 赤 | バーガーショップ | 1 | - | - | - | 0.14 | 0.28 | 0.42 |
8 | 青 | サンマ漁船 | 2 | - | - | - | 0.84 | 1.25 | 1.67 |
8-9 | 紫 | 税務署 | 4 | - | - | - | 1.25 | 2.5 | 3.75 |
12〜13 | 緑 | 食品倉庫 | 2 | - | - | - | 0.17 | 0.17 | 0.17 |
12〜14 | 青 | マグロ漁船 | 5 | - | - | - | 0.78 | 0.97 | 1.16 |
※食品倉庫・マグロ漁船は港の効果を勘案し10〜12の目をヒットとして計算している。ただしマグロ漁船の場合、他人の番では敢えてヒット率を有利にする理由がないと考えて自分の手番のみ10〜12、それ以外では12の目のみヒットとした。
また税務署は「10以上持っている場合のみ」半分を奪う、という計算しにくい代物であるのでとりあえず一人につき5を奪う前提で計算している。
1の目に大きく奪う「寿司屋」が入ったため1D場が圧迫されやすく、2D化が促進される。また最高額ランドマークが22の電波塔から30の空港に拡張されたことで高額収入の構築が更に重要になった。
一方で爆発的収入戦術は基本セットからあまり増えておらず、代わりに妨害要素として税務署が貯蓄の邪魔をするようになった。1D場のまま構築可能な花屋+フラワーショップの追加がポイントだが、それが寿司屋と干渉している。
基本戦術
- 赤施設+食品倉庫
- 港+寿司屋・サンマ漁船・マグロ漁船
- 花畑+フラワーショップ
街コロ# 施設収入期待値表(手番あたり)
出目 | 色 | 施設 | 価格 | 1D:2人 | 1D:3人 | 1D:4人 | 2D:2人 | 2D:3人 | 2D:4人 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2 | 緑 | 雑貨屋 | 0 | 0.33 | 0.33 | 0.33 | - | - | - |
3-4 | 青 | コーン畑 | 2 | 0.67 | 1 | 1.33 | - | - | - |
4 | 緑 | 改装屋 | 2 | 1.33 | 1.33 | 1.33 | 0.67 | 0.67 | 0.67 |
5 | 赤 | 高級フレンチ | 3 | 0.83 | 1.67 | 2.5 | 0.56 | 1.11 | 1.67 |
5-6 | 緑 | 貸金業 | 0 | -0.67 | -0.67 | -0.67 | -0.5 | -0.5 | -0.5 |
7 | 青 | ブドウ園 | 3 | - | - | - | 1 | 1.5 | 2 |
8 | 紫 | 清掃業 | 4 | - | - | - | 0.14 | 0.14 | 0.14 |
9 | 緑 | ワイナリー | 3 | - | - | - | 0.67 | 0.67 | 0.67 |
9-10 | 緑 | 引っ越し屋 | 2 | - | - | - | 0.78 | 0.78 | 0.78 |
10 | 紫 | ITベンチャー | 1 | - | - | - | 0.08 | 0.08 | 0.08 |
11 | 緑 | ドリンク工場 | 5 | - | - | - | 0.06 | 0.06 | 0.06 |
11-13 | 紫 | 公園 | 3 | - | - | - | ? | ? | ? |
12-14 | 赤 | 会員制BAR | 4 | - | - | - | ? | ? | ? |
※雑貨屋・コーン畑は2D振るようになった=駅を建設した時点で機能を失う。
公園、BARは計算しようがないのでスルー。
コーン畑と改装屋が1D場を強化、また高級フレンチにより早期のランドマーク建築に高リスクが生じた。
また2D場では新たに収益性の高いブドウ園と、それを爆発力に替えるワイナリーが登場。ただしブドウ園の収益が半減するのが悩ましい。
序盤に一時的な高額収入をもたらす貸金業はしかし、減収可能性の高さを考えると使いどころが難しい。序盤の強力な収入源でありながら終盤を邪魔しかねない改装屋と共に引っ越し屋で押し付けたいところ。
プラスで爆発力を発揮した「マグロ漁船」に対する抑止力として会員制BARが。ただし「先に奪ってから」マグロの水揚げとなるので抑止効果としては微妙なところ。
全体的に強化されてきた赤施設に対する抑止を兼ねてドリンク工場が。ヒット目が11と厳しいのが玉に瑕か。
基本戦術
- ブドウ園+ワイナリー
- コーン畑・ブドウ園・麦畑・果樹園+青果市場
高収益性を追求する
次に、爆発的収益性の見込める戦術の効率を考えてみよう。
青系の枚数に応じて収益を倍加させる工場系などの施設は、うまくヒットすれば1回で30を越える収入を上げ、一気に空港を買うことも可能な勝利への最短ルートだ。
単純に、これらの戦術を「生産地×工場」の形で建造コストと出目ヒット時の収入を表にしてみると、1回の収入が30を越える時の組み合わせとコストは、
- チーズ工場×牧場
- 工場2×牧場5
- 建造コスト15
- 収益30
- 工場3×牧場4
- 建造コスト19
- 収益36
- 工場4×牧場3
- 建造コスト23
- 収益36
- 工場2×牧場5
- 家具工場×森林・鉱山
- 工場3×森林2
- 建造コスト15
- 収益30
- 工場3×森林+鉱山
- 建造コスト18
- 収益30
- 工場3×鉱山2
- 建造コスト21
- 収益30
- 工場3×森林2
- フラワーショップ×花畑
- ショップ5×花畑6
- 建造コスト17
- 収益30
- ショップ6×花畑5
- 建造コスト16
- 収益30
- ショップ5×花畑6
- ブドウ園×ワイナリー
- 園3×ワイナリー2
- 建造コスト15
- 収益36
- 園2×ワイナリー3
- 建造コスト15
- 収益36
- 園3×ワイナリー2
あたりが最小コストとなる。
単純に必要枚数だけを見ると最小5枚で構築できる家具工場・ワイナリー路線が有利にも見えるが、コスト3で収入1とパフォーマンスの悪い森林や1D場では機能しないワイナリーは序盤の動きが悪い。
たとえば、毎ターンの平均収入から手の延びをシミュレートしてみよう。青の施設はプレイ人数により収益に差があるので、ここでは3人プレイを想定する。初期の収益は麦畑1とパン屋1で0.83、これに初期3金を加えて第1ターンの資金3.83でスタートする。
- 牧場+チーズ工場
- 1ターン目:現金3.83→牧場(現金2.83+収益1.33、+60.2%)
- 2ターン目:現金4.16→牧場(現金3.16+収益1.83、+37.6%)
- 3ターン目:現金4.99→牧場(現金3.99+収益2.33、+27.3%)
- 4ターン目:現金6.32→牧場(現金5.32+収益2.83、+21.5%)
- 5ターン目:現金8.15→牧場(現金7.15+収益3.33、+17.7%)
- 6ターン目:現金10.48→工場(現金5.48+収益3.33、+0%)
- 7ターン目:現金8.81→工場(現金3.81+収益3.33、+0%)
- 8ターン目:現金7.14→駅(現金3.14+収益9.68、+190.7%)
- 9ターン目:現金12.82→工場(現金7.82+収益14.28、+47.5%)
- 10ターン目:現金22.1→工場(現金17.1+収益18.88、+32.2%)
- 11ターン目:現金35.98
- 森林+家具工場
- 1ターン目:現金3.83→森林(現金0.83+収益1.33、+60.2%)
- 2ターン目:現金2.16→牧場(現金1.16+収益1.83、+37.6%)
- 3ターン目:現金3.00→森林(現金0+収益2.33、+27.3%)
- 4ターン目:現金2.33→牧場(現金1.33+収益2.83、+21.5%)
- 5ターン目:現金4.16→森林(現金1.16+収益3.33、+17.7%)
- 6ターン目:現金4.49→工場(現金1.49+収益3.33、+0%)
- 7ターン目:現金4.82→工場(現金1.82+収益3.33、+0%)
- 8ターン目:現金5.15→駅(現金1.15+収益5.16、+55.0%)
- 9ターン目:現金6.31→鉱山(現金0.31+収益8.39、+62.6%)
- 10ターン目:現金8.70→鉱山(現金2.70+収益11.62、+38.5%)
- 11ターン目:現金14.32→鉱山(現金8.32+収益14.85、+27.8%)
- 12ターン目:現金23.17→鉱山(現金17.17+収益18.08、+21.8%)
- 13ターン目:現金35.25
毎ターン牧場を買うことで伸ばした収益がそのまま工場の利益となるチーズ工場に対し、毎ターン森林を買えない家具工場は動きが2ターン遅れる。ただ、鉱山によって工場の収益と工場外の収益の両方が増加するため成長率は悪くない。また、家具工場でも序盤に収益を伸ばすために牧場を購入しているが、このように安価にヒット目を増やし収益を安定させられる牧場は他戦術でも買われ易く、独占による収益増加が難しいという欠点もある。対して家具工場は森林を独占しやすい上に鉱山による追加も可能なため、資源の奪い合いに対しては安定している。
別の戦術を考えよう。追加セットによって可能になった序盤ブースト戦術として、貸金業、コーン畑、改築屋の活用を考える。
序盤に大きく5金を得られる貸金業は、その代わりに-0.67もの減収をもたらす。しかしその分を取り戻せるほどの投資先を探すのは難しい。敢えて組み合わせるなら、たとえば森林の確保に資金難のある家具工場の序盤展開だろうか。牧場を2買う代わりに貸金業を1買えば、減収を考慮しても森林を2確保でき、1ターン早くに目的を達成できる。
コーン畑と改築屋は1を上回る収益性が魅力である。ただし改装屋はランドマークの発展を遅らせるので後半では引っ越し屋などで押し付けることも考慮せねばならないし、コーン畑はランドマークを発展させ始めると効果を失うので、序盤できるだけコーン畑のみで収益を上げつつ、後半は完全に切り捨てるつもりで体制を作る必要がある。
コーン畑
- 1ターン目:現金3.83→コーン畑(現金1.83+収益2.33、+75.2%)
- 2ターン目:現金4.16→コーン畑(現金2.16+収益3.33、+42.9%)
- 3ターン目:現金5.49→コーン畑(現金3.49+収益4.33、+30.0%)
- 4ターン目:現金7.82→コーン畑(現金5.82+収益5.33、+23.1%)
- 5ターン目:現金11.15→コーン畑(現金9.15+収益6.33、+18.8%)
- 6ターン目:現金15.48→コーン畑(現金13.48+収益7.33、+15.8%)
序盤の収益性は実に他戦術の倍を越え、また6ターン以降は(1D場ならば)安定して6を上回る収益を叩き出すため、このあたりから毎ターン鉱山を買い続けると、森林からの家具工場展開に比して3ターン早くに着手できるため2/3以上を独占可能となる。
- 6ターン目:現金15.48→鉱山(現金9.48+収益6.33、+0%)
- 7ターン目:現金15.48→鉱山(現金9.48+収益6.33、+0%)
- 8ターン目:現金15.81→鉱山(現金9.81+収益4.72、-25.4%)←他プレイヤーが2D場に移行
- 9ターン目:現金14.53→鉱山(現金8.53+収益5.81、+23.1%)
- 10ターン目:現金14.34→駅(現金10.34+収益6.68、+15.0%)
- 11ターン目:現金17.02→家具工場(現金14.02+収益9.8、+46.7%)
- 12ターン目:現金23.82→家具工場(現金20.82+収益12.92、+31.8%)
- 13ターン目:現金33.74
鉱山の独占という意味では森林-家具工場に対するメタとして優位に機能する反面、現金30を越えるラインは結局13ターンまで持ち越すのでチーズ工場には劣る。ただ6ターン目には既に15を上回る現金が確保できるという展開の早さは強烈であり、場合によっては他の赤または青施設で2D場での収益を確保しつつ現金を温存し、1Dのまま電波塔や空港を確保してしまうというのもアリかも知れない。ただし2つ目のランドマークを建設する前になんらかの収益ラインを構築しておかないと後半がジリ貧にもなりかねないので注意。
改装屋の場合は1枚目こそコーン畑よりも期待値を高めることができるものの、効果発揮のためには建設済みランドマークを未建設に戻す必要があるためコーン畑との相乗効果は発揮できない。また複数の改装屋で収益を倍加することも難しいため、むしろ戻されても安価に済む港との相性が良い寿司屋を組み合わせて1D場を圧迫、2D場に移行したところで高級フレンチと会員制BARで奪う展開になるだろう。早期にショッピングセンターを建てつつ、食品倉庫とドリンク工場での収入爆発を狙う。
最後に、+の新コンボである花畑+フラワーショップについて考察する。この戦術の利点は、1D場から安定して機能すること、従来の1D場では死に目だった6が収入になること、生産地も販売施設も安価なので序盤から相互作用させていけること。
-
- 1ターン目:現金3.83→花畑(現金1.83+収益1.33、+60.2%)
- 2ターン目:現金3.16→花畑(現金1.16+収益1.83、+37.6%)
- 3ターン目:現金2.99→フラワーショップ(現金1.99+収益3.00、+63.9%)
- 4ターン目:現金4.99→花畑(現金2.99+収益3.83、+27.7%)
- 5ターン目:現金6.82→フラワーショップ(現金5.82+収益4.31、+12.5%)
- 6ターン目:現金10.13→花畑(現金8.13+収益5.47、+26.9%)
- 7ターン目:現金13.60→フラワーショップ(現金12.60+収益6.79、+24.1%)
- 8ターン目:現金19.39→花畑(現金17.39+収益8.28、+21.9%)
- 9ターン目:現金25.67→フラワーショップ(現金24.67+収益9.93、+19.9%)
- 10ターン目:現金34.60→花畑(現金32.60+収益11.75、+18.3%)
- 11ターン目:現金44.35→フラワーショップ(現金43.35+収益13.73、+16.9%)
- 12ターン目:現金57.08フラワーショップ(現金56.08+収益15.71、+14.4%)
花畑+フラワーショップ戦術の利点は、1D場から安定して機能すること、従来の1D場では死に目だった6が収入になること、生産地も販売施設も安価なので序盤から相互作用させていけること。その結果、花畑1枚目ではまだ花畑0.5に対しフラワーショップ0.33と花畑に収益優位性があるが、2枚買うとフラワーショップが0.67になり逆転する。また連続でフラワーショップを買うより花畑と交互に買う方が、収益の上昇率が高い。実に10ターン目時点で現金が30を越え空港に手を出すことも可能になるが、これはチーズ工場戦術よりも1ターン早い。
ただし工場戦術では8ターン目に駅を買い9ターンから2D場に移行するので、9ターン目からの収益は自分以外の手番で4が出にくくなるため実はもう少し落ちる可能性がある。
悩ましいのはショッピングモールの購入タイミングだ。フラワーショップの売上を倍加するショッピングモールはどの時点で購入しても高い効果が見込めるが、その効果を最大化するタイミングを計算してみたい。
まずは「花畑・フラワーショップを全部買ってからショッピングモール」パターン。
-
- 13ターン目:現金71.79→ショッピングモール(現金61.79+収益27.95、+77.9%)
- 14ターン目:現金89.74
次に「10金が貯まる6ターン目で花畑を買わずにショッピングモール」。
-
- 6ターン目:現金10.13→ショッピングモール(現金0.13+収益6.35、+47.3%)
- 7ターン目:現金6.48→花畑(現金4.48+収益8.19、+29.0%)
- 8ターン目:現金12.67→フラワーショップ(現金11.67+収益10.87、+32.7%)
- 9ターン目:現金22.54→花畑(現金20.54+収益13.38、+23.1%)
- 10ターン目:現金33.92→フラワーショップ(現金32.92+収益16.73、+25.0%)
- 11ターン目:現金49.65→花畑(現金47.65+収益19.91、+19.0%)
- 12ターン目:現金67.56→フラワーショップ(現金66.56+収益23.93、+20.2%)
- 13ターン目:現金90.49フラワーショップ(現金89.49+収益27.95、+16.8%)
- 14ターン目:現金117.44
こちらも10ターンで30金越えになる点では速度に変わりないが、収益の伸びで上回るため11ターン以降では逆転する。
いずれにせよ花畑+フラワーショップもチーズ工場と同様、安価なため独占の難しいタイプのコンボであるから、他人の購入も見ながらタイミングを計る必要があるだろう。
この他に独占可能性の高い青果市場系やワイナリー系も研究の余地があるが、今回は割愛する。