すれちがいMii広場 新作レビュー

ニンテンドー3DSの「すれちがいMii広場」がリニューアルした。これまでは「すれちがい通信」を利用した遊びとして「ピースあつめの旅」と「すれちがい伝説」がインストール済みだったが、新たに4本のミニゲームが1本500円で販売されるようになった(4本セットなら1500円)。
とりあえず買って一通り遊んでみた。

すれちがいシューティング

敵の数も弾数も少ない、穏やかなシューティングゲーム。すれちがったMiiは自機の「オプション」として前面3方向+後方1方向に配置できる。Miiの色によって攻撃パターンが異なり、また1列あたり3人まで並べることで攻撃がパワーアップ。被弾時はMiiが一人外れる。
オプションの配置はLRで45度づつ回転できるので、敵の配置に応じて攻撃方向を切り替えつつ進む。途中で移動方向が横←→縦と切り替わったりする。

個人的にシューティングゲームが苦手なのですれちがい人数が少ないとひどく苦戦するのだが、多分一般的な間隔ではかなりヌルい方じゃないかと思う。
青の追尾ミサイル・水色のワイドショットが使い易い。

すれちがいガ〜デン

園芸品種を育て、庭を整える。
種を植えるとすれちがった人たちが次々と花に水をやり、咲けば受粉させて新たな種を作ってゆく。咲いた花と掛け合わせた花によって種の遺伝特性が決まり、新たな色の種や別の種を生み出す。
科が違っても交配可能だったりするのはご愛嬌だが、手帳を品種メモで埋めてゆくのは結構楽しい。
庭を彩る小物はすれちがいガ〜デン内の専用通貨で購入する。通貨は種の売却やガーデニングセンターでの仕事(「こういう花を育ててください」など)で稼ぐ。

雰囲気だけでなく進行的にも割合ゆったりしたゲームで、合間合間にMiiの移動を挟むので操作量の割には時間がかかる。

すれちがい合戦

単純な国取りゲーム。自分の庭のMii数を初期兵力とし、すれちがった人の庭のMii数が増援として加算されてゆく。
合戦は騎兵・弓兵・槍兵の3兵種に人数を振り分け、相手の3軍と兵数を竸う。兵種によって3すくみの相性があり、相性の悪い側は実兵数が半減する。3回戦のうち2戦を取れば勝利。
少なくとも序盤は、相性の悪い兵種を最低数にして残り2兵を確実に勝利可能なバランスに調整するだけで確実に2戦確保できるので、割合サクサク進む。
資材を入手すると城を増築できるが、代わりに兵数が減ってしまうので悩ましいところ。ただ増築による効果も見逃せないので、進軍を1手控えてでも増築は積極的に行なった方が良いかも知れない。

合戦システムはそれなりに面白いが、結局のところMiiの数だけが物を言う単純なゲームなので、少々物足りなくもある。Miiの色などが影響を与えるような仕組みであっても良かった気はする、。

すれちがい迷宮

屋敷の中に廊下ピースを敷き詰めてゆく。同色で2*2以上の矩形を作ると部屋になり、アイテムを入手できる。廊下に入るとき、オバケが出現することがあるので銃で撃ち倒す。
フロアのどこかにある階段を見付けないと先へ進むことができない。
どうということのないゲームではあるが、雰囲気は良い。すれちがい伝説の後継といった位置付けか。

総評

初期2種はどうしても飽きてしまう。伝説は一通り巡れば終わりだしピース集めは種類が増えてもやることに変わりがないが、新たな4種はいずれも結構な変化を与えてくれて、すれちがい通信が一気に賑やかになった。ゲームとしてもシューティング、経営系、戦闘、ダンジョンアタックと多彩。
ただ、500円払うかどうかというのが少々問題になるところだ。コストパフォーマンス的な見地からすると全20戦の「合戦」はもうちょっと追加要素がないと500円の価値に満たないような気もする。逆に「ガ〜デン」は結構長く楽しめるかも知れない。
子供にしてみれば500円/1500円というのはそれなりに高い。大人にとっては端金だが、スマートフォン用ならもっと安価にボリュームのあるゲームが楽しめてしまう。「合間にやるミニゲーム」としては少々微妙な立場に思える。
種類については、多分今後も追加されてゆくだろうと思われるので期待しておく。

なお、ゲームにはそれぞれ「実績」が用意され、達成に応じ「ぼうしチケット」を得られる。これは日替わりで陳列されるMiiの帽子と引き換えるためのもの。公開されず、かつ達成に利のある、任天堂の考える「実績」機能はそんな風になったようだ。