ポイズンピンク ファースト・インプレッション

到着したのでまずは軽くプレイしてみる。


まずは主人公らしき魔少女でチュートリアル。まずまず順当だが、終了後唐突に初期画面に戻ったのは驚いた。どうやらチュートリアル発生条件は「システムセーブデータを作ってない事」らしい。なるほど、この方法なら次回以降チュートリアルが自動スキップされるな。
3Dのクオリティはそこそこ。いや綺麗さだけなら充分と言えるのだけれど、全体に整いすぎて本物っぽい質感に欠けるとか、おっさんキャラは結構リアル目なのに若者/女性は贔屓目に見ても人形のようだとか、その辺が気になる。


チュートリアル以外の本編では、最初から魔少女組以外のパーティも選択できる。迷った挙げ句一番地味な男性が気になって神官パーティを選択したのだが、メインの少女(どうでも良い)は暴走傾向のヤンデレ、男は思ったより微妙キャラでイマイチ。が残る姉さんキャラがクールな丁寧口調でなかなか(え……男かコレ。なんだそれ。まあいいけど)。


まあそんなところは割合どうでも良い。重要なのはシステム部分だ。
チュートリアル段階での感想は「やや軽快さに欠ける」だった。速度順に行動するが手番キャラが自動選択にならず(LRで順送りできるが)○で選択→移動またはアクションを選択→移動、アクションの両方が終ったら待機を選択→向きを選んで終了。普通は移動/アクション完了時点で的に向き選択を迫られ自動待機状態でないのか。
戦闘時の演出は一々読み込みが入って長いと聞いたが、気になる程ではなかった。とはいえ毎回見る必要は感じない。○ボタンで飛ばせるが、演出内でしかダメージが表示されないため状況が把握し難くなってしまう。戦闘演出を切っておけばちゃんとダメージも表示されるので、普段はそうしておこう。切るとキャラが棒立ちで興醒めとか聞いたがちゃんとマップ上でもそれなりの動きは有るので違和感なし。ついでに言えばセレクトボタン押すと戦闘中でも設定可能なので任意にON/OFFは可能。
そんなわけで、ちょっと操作に慣れさえすれば結構サクサク進む。序盤なら1マップあたり30分もかかるまい。
しかしまあ、インターフェイスのマズさで色々と損してそうなゲームだ。例えばパラメータが面で表示されるスキルの説明、名前、対象、効果説明などが区切られてないから読み難い事この上ない。また属性毎の弱点、数値がそれぞれのアイコンより隣のアイコンの方に近いからよ見間違え易い。一般にゲームってインターフェイス設計が超重要だと思うんだが。


さて、このシステムで特徴的なのはオーヴァキルだろう。詳説する。
敵にはそれぞれHPとオーヴァキルHPが設定されている。HPを0以下にすれば撃破となるのだが、上回った分は追加経験値となる上にオーヴァキルHPを減少させる。この最後の一撃がオーヴァキルHPをも0にすると捕縛状態となり、アクションを費やしてこれを回収することでブックに組み込んで召還、すり潰してスキルやポイズンピンク入手、また売却して資金にできる。
ちなみに魔神からの抽出はシャッターのように開閉する4段の回転刃を持つ魔神破砕機で実行される。悪趣味この上ないが、流石に破砕シーンは見せてくれないあたりコンシューマゲームの限界というか。


そうすると戦闘時、相手に与えるダメージ量のコントロールが重要になってくるわけだが、その算出/確認方法が説明書に記載されていないのは手落ちという他あるまい。http://ppwiki.net/index.php?%A4%E8%A4%AF%A4%A2%A4%EB%BC%C1%CC%E4に拠れば、ダメージは単純に「ATK-DEF」らしい。ただし属性ごとの耐性に応じ数値%のダメージ減少(つまり耐性100でノーダメージ、100以上は反射、マイナス値はその分ダメージ増加)となる。また、物理攻撃は側面1.15倍、背面1.3倍になるらしい。射撃は距離に応じダメージ減少するようだが割合不明。ていうか計算方法公開じゃなく「敵をポイントすると予定ダメージ量が表示される」ぐらいでもいいんじゃないかと。
スキルはリソース消費選択型ではなくスキル毎の回数制。自動チャージされるアイテムの如き物なのでご利用は計画的に。
また行動せず待機選択→リーダーの「命令」で変則的な行動が可能になっている:ひとつは「再行動」。待機時に実行しなかった行動をリーダーの行動タイミングまで持ち越して実行できる。例えば行動順の早いキャラが移動しても敵が近付くまで攻撃可能範囲に入れないときに、移動→待機としておき、敵が接近→リーダー行動順で再行動→攻撃実行、など。
もうひとつは「双撃」。攻撃せず待機状態にあり、なおかつ敵を攻撃可能範囲に捉えている味方ユニット複数体に、リーダーが号令を下し同時に強烈な一撃を叩き込むもの。ダメージ量が参加者のダメージ合算以上に増えているのかどうか不明だが、いずれにせよ「1撃で大ダメージ発生」ということはギリギリまで残りHPを削らずとも捕縛可能になるということだ。とりわけボスクラスの大型ユニットともなるとオーヴァキルHPがノーマル敵の3倍ぐらいあったりするので、こうでもしないと単に斃して終わってしまう可能性が非常に高い。


フリーバトルはなくクリア済みマップは再戦不可能。つまり成長効率は如何に無駄なく戦闘を終えたかで決まる。戦闘では可能な限りオーヴァキルを増やす事、またスキルを使い切ること、捕縛済み魔神の回収でも経験値は得られるのでその辺で弱いキャラを活用すること。まあそんな姑息な真似せずともクリア出来る程度のバランスにはなっていると思うが。


初期マップ3面をプレイした感想を少々。
ダメージ量がいまいち掴めないので巧く捕縛できず殺してしまうことがある。捕縛しても単に斃してもミッションクリアに変わりはないのだが、得られる経験値と金、資源/戦力としての利用を考えれば可能な限り殺さず捕縛したいところだ。
魔神はレベルアップしないということなので、レベル的に見劣りする魔神はどんどん売却/抽出処理し、上位魔神を捕縛しては入れ替えるのが適切だろう。とりわけボスユニットは捕縛できるかどうかでその後の戦力にかなり違いが出ると思われるので、多少仲間が戦線離脱しようとも気にせず確実に捕縛したい。