翻訳を共有する

ボードゲームは基本的にドイツかアメリカの製品なので、プレイするにはまず翻訳が必要となる。まあ国内の流通経路だと大概は自主制作な訳が付属するのだけれど、偶にその経路では品薄で入手できなかったりして止むなく原語版に手を出すことがある。
まあ言語依存性の低いボードゲーム(ドイツのものは割と大丈夫)なら最悪、ルールを教えてもらって遊ぶこともできるのだけれど、「文章が書かれたカードが数百枚」みたいなゲームの場合、それぞれのカードを訳しておかないと遊びようがない。
それでもMagic;The Gatheringなんかは誤解の余地を生じないよう定型化された言い回しのみで構成されていたので中学レヴェルの英語力でも結構普通に英語版カードで遊べてしまっていたのだが、それはメーカとユーザのノウハウ蓄積が成せる業であって、個々のカードゲームがすべてその域にあるわけではない。


で実際にArkham Horror買って言語依存の壁に負けた。原型となる1988年HJ版は知っていたので大丈夫だろうと高を括っていたのだが、蓋を開けてみれば前作とは随分違うルールに400枚はあろうかというカード。まあルール訳はWebで公開されているアップデート版PDFから文字を拾ってWeb翻訳サーヴィスにかければ大意は掴めるのだが、個々のカードとなると文面はないしルールと突き合わせないと正しい解釈が難しい部分も出ようしで難航……というか絶賛放置中である。
こういうとき、せめて協力者がいれば随分違うのではないかと思う。4種合わせて400枚のカードも4人いれば100枚づつで事足りる。それぐらいならまあどうにかならん量でもない。
いやもう、いっそシール化のためのDTPは引き受けるから訳くれませんか誰か。


こういうことを共同で作業するにはOpenSourceな手法などが参考になりそうだ。とは言え仮にも他人の著作物、野放図に共有/公開してしまうわけにも行くまい。とすると、何らかの手段で製品の所有を認証するような形を取り、クローズドなエリアのみでの共有を図ることになろうか。
所有認証ですぐ思い付くのは、例えば「ルールブックのnページ冒頭5文字を入力」のような方法。ただ、これをやるには認証システム側にルールブック全文を持っておく必要があるし、図なども交じえたルールブックでは位置指定に誤解を生じ易いなどの問題もありそうだ。