■[遊戯]カルドセプト システム解説

カルドセプトは基本的に完全情報ゲームなので戦闘前に結果を予測することができる。ただし手札を「使ってくるかどうか」は不確定情報であるため、そこに駆け引きの余地-----強いアイテムを見せておいて対策を無駄に消費させるとか、防具で守るか先制で反撃するかでST/HPのどちらを上げて挑むか悩ませるとか-----が生じる。
しかしそれは、各カードの能力を事前に知っている場合に限られる。
アイテムに関しては基本的に確認不可能なので使われて憶えるかシャッターなどで確認するしかないが、せめてクリーチャの能力や基本的なアイテム処理ルールについては一通り記憶しておきたい。

基本ルール

地形効果

クリーチャの属性と配置地形の属性が一致する場合、領地Lv×10だけHPが上乗せされる。ダメージを受けた時は基本的に地形効果から削れるのでクリーチャが死に難くなり、また地形効果は戦闘の度に発揮されるので天然の防具として強力に機能する。
侵略側は戦地と属性が一致しても地形効果を得られない。また無属性は無属性地形に置いても地形効果を受けない。

支援効果

隣接地に味方クリーチャがいる場合、1体毎にSTが+10される。これは侵略時でも防御時でも発揮されるので、例えば自分の領地に挟まれた敵領地に侵略する場合はST+20となる。

能力発動順

クリーチャ能力・アイテム能力の発動には順序がある。
ごく大雑把には、

  • (戦闘開始時発動)
    1. 侵略側クリーチャ能力
    2. 侵略側アイテム能力
    3. 防御側クリーチャ能力
    4. 防御側アイテム能力
  • (戦闘時)
    1. ダメージ無効化
    2. ダメージ反射
    3. 攻撃成功時
  • (戦闘終了時)
    1. 侵略側
    2. 防御側

の順だが、より厳密にはアイテム破壊、変身など様々な能力の判定順序が決められている。
詳しくは戦闘タイムテーブルを参照。
例えばグレムリンが武器を持って侵略してきた時、グレムリンアムルを使っても先に侵略側グレムリンの能力でグレムリンアムルが破壊されてしまうので、グレムリンの武器を破壊することができない。
またアンシーンにカウンターアムルを付けても先にアンシーンのダメージ無効化が発動してしまうため受けたダメージを反射することができない。
まあ普段は戦闘開始時のクリーチャ→アイテムの順だけ憶えておけば良いだろう。アイテムはクリーチャ能力を上書きするので、例えば後手クリーチャでも先制アイテムを持てば先制できる。

クリーチャ能力

複数のクリーチャ/アイテムに存在し名称として纏められてしまう効果を解説する。
こうした能力は重複しない。例えば先制+先制でも先制より早く行動したりはしないし、強打+強打で攻撃力1.5倍になったりもしない。
また強打/弱打、先制/後手は対として扱われ、一方に一方を重ねると後から発動した方が元を上書きする。強打+弱打は0.75倍にならないし、先制+後手で通常速度にもならない。

先制

防御側でも先攻となる能力。どちらも先制の場合、通常通り侵略側先攻となる。

後手

侵略側でも後攻となる能力。どちらも後手の場合、通常通り防御側後攻となる。

貫通

地形効果を無視してHPを直接削る能力。
例えばHP30のクリーチャも属性の合う5Lv領地上では30+50=HP80として扱われるが、貫通では地形効果の50が無視されるので単なる30クリーチャになってしまう。

無効[範囲](割合)

範囲に合致するダメージのうち割合で指定された分だけ無効化する。100%とある場合、ダメージが0となるので攻撃成功時効果が発動しない。

反射[範囲](割合)

範囲に合致するダメージのうち割合で指定された分を打ち消し、相手に与える。100%とある場合、ダメージが0となるので攻撃成功時効果が発動しない。
反射ダメージは無効化/反射できないので、デコイはアンシーンを破壊できる。

即死[範囲](確率)

攻撃成功時、範囲に合致するクリーチャを指定確率で残りHPに関らず破壊する。
発動条件に「攻撃成功時」の表記がないが、ダメージ無効化されると即死も発動しないので注意(ダメージ発生のない、スクロールによる攻撃を除く)。

魅了[範囲](確率)

範囲に合致するクリーチャを、指定の確率で自分の手札にする。手札が上限いっぱいだと魅了が自動失敗するので注意。

吸収[範囲]

範囲に合致するクリーチャからのダメージを逆にHPに転換。ダメージ無効化として扱われる能力だが、無効化との違いは「減少していたHPが回復する」こと。

魔力盗み

条件に応じた魔力を敵セプターから奪う。これによって手持ち魔力がマイナスになった場合、自分の手番になった瞬間に領地/護符売却処理が行なわれる。

混乱、悔恨

混乱は与えたダメージの30%に等しいダメージをクリーチャ自身も受けるマイナス能力。悔恨は終了時に一定ダメージを受ける。
これらのダメージには地形効果やアイテム補正が有効。

STドレイン

攻撃成功時、敵クリーチャのSTを0にする。基本能力を下げるだけで特殊能力やアイテム、支援による増加分は減少しない。

HPドレイン

攻撃成功時、与えたダメージ分自分のHPを増加させる。ダメージは回復、一時的にはMHPも上回る。

衰弱

戦闘終了時にSTやHPの基本値が下がる。

呪い

呪いにはセプターに付くものと地形に付くものがあるが、ここでは地形に付くもののうち戦闘に影響するものだけを解説する。
呪いは地形に付くが、タイムボム、マインを除き呪いがクリーチャ不在の地形に付くことはない。戦闘や移動、交換などで「一瞬でもクリーチャ不在状況が発生した」瞬間に呪いは破棄される。

戦闘終了時、MHPの30%に相当するダメージを受ける。このダメージはアイテムや地形効果による補正を受けず素のHPに直接与えられる。

マヒ

マヒクリーチャは攻撃・アイテム使用・能力発動ができなくなる。例えばマヒしたペガサスはスペルの対象になる。

無敵防具とスクロールの効果

高額領地は地形効果と防具で極めて堅牢になり得るが、撃破できないほどでもない。例えば領地数やクリーチャ数などによるST増加能力付きクリーチャを使えば素でST100程度もそう難しいことではなく、更に強打能力でも使おうものなら150〜200程度のダメージすら可能だ。
地形効果で50、防具で50、本体HPで60としてもたった160。単純ダメージ勝負では防御側の分が悪い。
そこで多用されるのがダメージ無効化/反射アイテムである。ほぼあらゆるダメージを0にする無敵防具を使えば戦闘での破壊はまず不可能となり、多額のリソースを投入した高額拠点をがっちり守ることができる。


逆に、そういう拠点を落とすにはどうしたら良いか。
ひとつはスペルで対処すること。もう一つがスクロール攻撃である。
スクロールは特殊なアイテムである。通常の武器と異なり使用者(クリーチャ)のSTを増加させるのではなくスクロールの持つSTのみでダメージを与え、その効果は貫通扱いとなる。
スクロールでの攻撃はクリーチャ能力による攻撃とは別扱いとなるため、無効能力付きクリーチャに対してもスクロールは有効(スクロール無効/反射は別の能力として存在する)だし、強打付きでもダメージ増加しない(スクロールには専用の「スクロール強打」が存在する)。
スクロール攻撃が成功しても攻撃成功時効果などは発動しない。またスクロール強打によって確率発動系スクロールの発動率が向上することもない。