提案のための提案

今、大掛かりなWebサイトのリニューアル計画に関っているのだが、その提案準備に苦しめられている。
この提案は、Webサイトの管理を管轄する総務部に宛てたもので、実質的な内容は「古くなったのでリニューアルしましょう」。
いや……なんかそれ、話が違うんじゃないの?


元々リニューアルしたいという話は、その総務部から受けたものだ。ウチとしては、全社的な意向としてリニューアルの意志があり、ついては企画提案をと言われれば動きようもある。しかし今回の提案はそれ以前の段階で、「社内向けにリニューアルを呼び掛けるための提案」なのだ。いや、そこはウチの守備範囲じゃないよと。
そもそも、総務提案であること自体に問題がある。営業の各部署から、現在の古臭いサイトをなんとかしたいという話は個別に受けていて、全社とまでは言わずとも多分半分以上の部署でその必要性は感じている筈だ。であれば、営業の統括部門を中心に社内でリニューアルの意向をまとめてからこちらに企画提案を要請するのが筋なんじゃないか?


「家が欲しいんだけど」と言われれば、「じゃあ条件を伺って、適合する物件を見繕いましょう」とは言える。でも欲しいかどうかもはっきりしてない相手に「こんな家作りませんか」というのは、不可能とまでは言わずとも無駄な労力が大きすぎる。「俺、こんな家は欲しくないよ」「じゃあ次はこんなのでどうでしょう」以下繰り返し。
ましてや「個人的には新しい家が欲しいと思ってるんだけどさ、家族を説得できる自信がないから何か良い宣伝材料ない?」とか言われても「じゃあご家族の好みを教えて下さいよ」としか言えないじゃないか。なのに、その情報は一切出て来ないで「とにかく何かくれ」の一点張り。
せめて、渡した資料に不足している点、不満な点を伝えてくれさえすれば改良のしようもあるのだけれど。


実際にWebサイトのリニューアルを必要としているのは営業部門だ。あるいは人事には関係するかも(新卒採用の関係で)。でも総務は主に管理の問題だけで、リニューアルの欲求は薄い。そんな部署を相手に交渉するより、直接営業部門と話付けた方が早そうなんだけど、面子だの何だのと面倒な話があってそうもいかないらしい。やれやれ。