クトゥルフ資料本

ネタのために色々仕入れる。
以前から所持していたものも含めて一通り列記。

クトゥルフ神話ガイドブック

クトゥルフ神話ガイドブック―20世紀の恐怖神話

クトゥルフ神話ガイドブック―20世紀の恐怖神話

丁寧かつ広範な入門書。ラヴクラフトの人となりに始まり主要作品の紹介、神話の後継者たちの紹介、日本独自の展開、そしてちょっとした用語集まで。各章には著者によるごく短かい「クトゥルフ神話」が挟まれ、また槻城ゆう子と原友和による素晴らしい(本国とは比べようもないほど出来の良い)イラストも満載した、充実の一冊である。
とは言え、逆に言えば入門書であるので突っ込んだ情報を求めるには物足りなくもある。

学研ムック ヴィジュアル版謎シリーズ クトゥルー神話の謎と真実

クトゥルー神話の謎と真実 (Gakken Mook ヴィジュアル版謎シリーズ)

クトゥルー神話の謎と真実 (Gakken Mook ヴィジュアル版謎シリーズ)

100ページほどの小冊子ながら鮮烈なヴィジュアルイメージや独自研究、神話ガジェットへの新たな要素提供、本邦屈指のラヴクラフティアン佐野史郎インタヴューなど、素晴らしい内容である。簡潔な作品/世界解説もなかなか。

エンサイクロペディア・クトゥルフ

エンサイクロペディア・クトゥルフ

エンサイクロペディア・クトゥルフ

用語事典としての密度もかなりのものながら、単なる「諸作品での扱いを解説」に陥らず、「これらが実在するとしたときの、筆者による用語説明文」というスタンスで執筆されている。特に、謎めいた存在の真実については不明のままとし、諸作品での扱いの差による矛盾やネタバレを避けているのは良い判断だと思う。結果として、これはこれ自体がある種の禁断の知識を内包する魔術書的な存在になりつつある。
ひとつだけ残念なのは、ソウトカヴァー装丁のため重厚さに欠ける点。まあその代わりに手の出し易い価格に抑えられているのだけれど。
常に手元に置いて単語解説に、あるいは適当に捲ってガジェット追加にと活用したい。

新訂クトゥルー神話事典

クトゥルー神話事典 新訂版 (学研M文庫)

クトゥルー神話事典 新訂版 (学研M文庫)

エンサイクロペディアに比べ内容は少ないものの、用語集だけでなく諸作品の解説、作家案内、年表と分かれているのは使い易い。また唯一文庫サイズで携帯性に優れる点も見逃せない。ただし、些か面白みには欠ける。

図解クトゥルフ神話

図解 クトゥルフ神話 (F‐Files No.002)

図解 クトゥルフ神話 (F‐Files No.002)

図解といいつつも図像としてはお粗末で、邪神を徒に矮小な怪物へと貶めてしまっている。なんというか、全体がダーレス的(笑)。
ただし作品に登場した地域の地図が充実している点は評価したい。TRPGの手軽な資料程度には良いか。

クトゥルフ神話TRPG クトゥルフと帝国

RPGのソースブック。1920〜30年頃の日本を解説するもので、単に大正〜昭和初期の資料としてもなかなか使い手がある。


RPG用のソースブックは他に2冊ほどあるが割愛。
ところで……実はクトゥルフ神話って小説としては読んだことないんだよね。