ライトユーザ向け環境更新モデル

コンピュータの世界は18ヶ月ごとに2倍に進歩するなどと言うが、その速度についてゆけるのはヘヴィユーザばかりで、ライトユーザは初めて買った環境のまま不自由も感じずに長年使い続けてしまう。これは困ったことだ:古い環境を使い続けるのはヘヴィユーザの特権のようなもので、ライトユーザには荷が重過ぎるというのに。


ハードウェアスペックだけでなく、ソフトウェア周りも高速で進歩する。3年も経てば新しいOSが登場、アプリケーションは1年半ほどでヴァージョンアップし、推奨環境はどんどん入れ替わる。
製作サイドとしても、幅広い環境のすべてに対応するコストメリットは皆無だから、自然と最新の環境を中心に動作保証を絞ってくる。いつまでも古いまま使う人は、それらが皆サポート打ち切りで自力対処しか手がなくなっていることに、ある日突然気付かされることになる。


本当はライトユーザの端末ほど新しく保たれ、古いが味のある環境をわざわざ使うのはマニアだけ、という状況が望ましい。しかし事実は逆で、むしろライトにしか使っていないからいつまでも原価を償却できず買い替えられないという矛盾が発生する。
いっそ個人向けはリース中心のビジネスモデルにすれば良いのに。
オンラインでの作業環境はかなり充実してきた。回線速度次第ではあるが複雑なアプリケーションもかなりをWebだけで完結させられるようになってきたし、少なくともデータストレージとしての有効性は高い。手元に置くのは接続端末のみ、アプリケーションはすべてオンラインで最新状態に保たれ、端末すら2年単位で新型に更新。わざわざ購入し所有するのはマニアだけ、だから互換性問題もまず発生しない。


そんな世界になったら、ユーザもベンダも楽でいいのに。