円筒に沿った変形

壜の写真にラベルを合成する仕事を請け負った。Photoshopには、これを簡単にこなす機能が用意されていないようなので、手動で行なう。
一番簡単な方法は、3DCGソフトを用意して実際に円筒上に丸めたラベルをレンダリングしてしまうことだが、そこまで手をかけていられないとか環境を用意できないといったことは多いので、簡単な手段で対処する。

  1. 3段階のレイヤーを作る
    • 全選択→選択範囲の変形を使って幅50%の選択範囲を作り、範囲をコピー&新規レイヤーとしてペースト。同様に25%幅のものも用意し、狭いものを上に重ねる。
  2. 2番目のレイヤーを幅75%に縮小
    • 最上段の中央部のみ幅25%レイヤーは変形しない。その左右どちらかの余白部分を「魔法の杖」で選択。
    • 下のレイヤーに移り、「編集>変形」で画像中央に近い方の辺を起点に75%縮小。左右両方とも、またそのもう一つ下のレイヤーも同様に変形する。
  3. 3番目のレイヤーを幅50%に縮小
    • 2番目のレイヤーの左右どちらかの余白を選択、3番目のレイヤーに移って50%に。縮小幅の差以外は先刻と同様の処理。

こうすることで、左から順に50%-75%-100%-75%-50%に縮小された、つまり端の方ほど横幅が縮んだ画像ができる。画像に斜め方向の直線などが含まれると屈折で見破られてしまう(適宜レタッチのこと)が、そうでなければ幅変動の境目を見破るのは難しい。
あとは、元の壜に合わせて陰影を付ければ良い。元々同じサイズで白系のラベルがあったなら、それの白地部分を縦に引き伸ばして陰影とし、ラベルの上に置いて乗算する。
この程度でも、充分に自然な画像になってしまうから不思議なものだ。