トランジット コンパクト超改造

ワンタッチの簡単折り畳み機構が絶妙なコンパクト折り畳み自転車「トランジット コンパクト」だが、12インチと小型のタイヤに変速機なしという構成ゆえにスピードが出ないという欠点も併せ持つ。それを不満としたユーザによる様々な改造例が集まったページ。外装8段化やシートポスト延長など、極限までのカスタマイズ例を御覧あれ。
ドロップハンドルの超小径車というのはなんとも奇妙なバランスだ。
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ブレイク-エイジ*1の4巻で、メーカーの契約社員として新商品開発を手がける主人公に対するアドヴァイスとして次のようなセリフがある。

構造的にバランスが良すぎて改造しようって気が起きないわ
このバランスの良さと親切な操作系は初心者向けと言えるけど、構造上の特性を知り尽くしてなければメカニズムに手を出せないあたり超マニアックって感が否めないわね
売り方ひとつではヒット商品になれるけど、息の長い商品にしたいなら中間層のユーザーにも心を砕かなきゃ

正にこの点で、トランジット コンパクトは実に優れた商品だったのかも知れない。全体にはライトユーザ向けでヘヴィな自転車乗りには物足りないが、それ故に改造マニアにとっては「挑戦し甲斐のある素材」と映る。
ロードバイクの完成車などは基本的な性能に不足ないが為に改造の余地が少ない(いや、いくらでもパーツ吟味の余地はあるのだが、素体から大きく変化する余地は少ないと言うべきか)。複雑精緻な高性能折り畳み車は構造的に改造可能な部分が少ない。その点この車は、ちょっと不足な性能と簡素な構造が伸び代を大きくしている。


関連エントリ:カスタマイズ可能性 - 妄想科學日報

*1:仮想空間で戦うロボット戦闘ゲームを扱った漫画。ロボットはユーザが自由にカスタマイズできる他、ベンダー各社から機体データが発売されているという設定。

ブレイク-エイジ (4) (アスペクトコミックス)

ブレイク-エイジ (4) (アスペクトコミックス)