はてなスターが不憫なので

本日リリースされたはてなスター、あちこちから不満の声ばかり聞こえる。
間違って付けた星を消せないとか複数回投票可能とか管理画面でOffに設定できないとか、まあ色々言いたいことはあろう。けれど、まずは少しぐらい良いところを見付けてやってもいいのではないか、そんなことを思いながらエントリを書く。


ぱっと見て判る通り、これはエントリ評価システムである。また限定的ながらコメント機能がある。この点では、既存のサーヴィス「はてなブックマーク」と変わりないようにも見える。
ただ、はてなブックマークがあくまで自分のためだけに行なわれるものであるのに対し、はてなスターは相手に評価を伝えるためにある。この違いがどう出るのか、今はまだ判らないが。


奇妙なのはメッセージ機能で、ごく自然に考えれば星を付けた時にエントリ執筆者宛てメッセージを送信したくなるものだと思うのだけれど、敢えてその欲求をスルーして双方向の関係でのみメッセージ送信可能としている。まあそりゃ、メッセージを送る手段なんて他にいくつもあるわけだけど。
これはつまり公開かつ時限的なソーシャルネットワークなのだ。それも双方向性の弱い。
いつぞやmixiの問題点を「人間関係が双方向に等価だと思っているところ」と評したが、はてなはこの点をクリアしてきた。星は互いに一方向の評価に過ぎないが、双方向になった時点でそれを介した交流が可能となる仕組み。ただし永続性のものではないから、継続的に星を付け合う仲でなければ交流はなくなる。「マイミク」のように重くない、一時的関係性。


ただちょっと気になるのは、既存機能との重複が多く感じられることだ。エントリを「お気に入り」に入れてメッセージを書けるはてなブックマーク、直接的な好意とメッセージを送信できるはてなポイント送信機能とは直接競合するサーヴィスと言える。将来的にこれらを統合して1本に……とは言わないが、相互乗り入れ可能な状況を作って欲しいとは思う。はてなブックマークからポイント送信が可能になったように、ブックマーク時に星を付けたり星を付けるときにポイントを送ったり。


ちょっとした利用法として、これを巧く使ったらたほいや倶楽部で秘匿通信し易くなるんじゃないかと思ったが、出題に対する星はともかく出題者からの付け返しが問題だな。