30分で開票せよ

ニュースの特集で取り上げられていた話。広島県三次市で行なわれた開票作業の合理化を取材したものだが、これまで160人で1時間半ほどかかっていたものを100人に減員、なおかつ30分に短縮しようという。まるでプロジェクト×の世界だ。
何度もリハーサルを行ない、指揮官を置いて全体の人数配分をコントロール、実際に29分52秒で開票を終えたのだが、どうしてこんなにも必死になって時間短縮を図るのか。リハーサルの分だけ余計に時間がかかってないか。


財政上重要なのは、多分これが時間外労働であるという点なのだろう。投票締切が20時、この時点で3時間の残業である。従来160人だった作業人員が100人になれば、それだけで4割近い費用削減だが、1時間半だった作業が30分になれば更に6割削減、実質的に開票作業のコストは半分以下に抑えられることになる。
1自治体では精々100万円かそこらの話だが、全国自治体で同程度の経費削減が行なわれれば、全国では100億規模の経済効果である。
リハーサル自体は業務の一部として時間内に行なえれば、そこでの経費発生は抑えられる。回数にもよるが、本番での時間短縮による節約効果がリハーサルにかかる人件費を下回ることはなさそうだ。