研究機関としての大学

実のところ、問題の本質はこの辺にあるのではないかと思っている。
大学は教育機関だが、同時に研究機関でもある。学者が大学に籍を置くのは研究のためであって、学生を教育するためではない。従って、どうしても教育部分は御座なりになりがちだ。そんなものに関る暇があるなら自分の研究に精を出したい、というのが本音だろう。
とは言え、大学の主な収入源は学費(と国からの補助)なわけで、経営上は教育サーヴィス業の質を高めることも重要なポイントになってくる。
ならばいっそ両者を分離してしまえば良いのではないかと思う。教育は専任の講師に任せて研究者は研究に専念する(ある程度はそのようになっている筈だが)。研究職の空きを待つためのポストとしての講師ではなく、高等教育を専門とするプロの講師による、判り易い授業。質を高め、その分授業料も高くする。
研究職は研究職で、他企業との提携などにより独立採算で……とか思ったが、それだと理系部門しかやって行けない問題点があるな。