「科学は白黒はっきり付ける」と思われてしまうのは

科学でない学問分野が、明確に決着付かない分野を扱うが故の相対的な判断ではないか。
所謂「文系」に分類される学問は解釈の学問であり、確認された事実を元にどういう意味を見出しどう解釈するかを扱う。故に結論は人それぞれに異なり、「定説」のようなものはあっても明確な結論は出ない。
それに対し、所謂「理系」の学問は条件を設定すると式に従って定まった答えが出力される(、ように傍からは見える)。はっきり白黒付く学問だ。


実際には、科学は事象を単純モデル化することで「白黒はっきり」付け易くしているに過ぎず、特定条件下でのみ明確な結論を出せるように調整した学問である、という方が適切である。多くの事象ではその扱いは単純なものではなく、近似的な予測を立てるのが精一杯である。
この「イメージと実際のギャップ」が、白黒はっきり断言するニセ科学の付け入る隙になっているのだろう。