ニセ科学は正面から相手せぬ方が

こういうのも一々検証の上突っ込まねばならぬのだろうか。


元の記事では星座ごとに持って生まれた性格というものがあって、それが交通違反率に影響しているという表現に取れる。星座が意味するものは(スピリチュアルな方面に触れなければ)誕生時期の区分のみであって、それを恣意的に星座に割り当てる根拠はまったく不明と言える。例えば誕生月での調査ならばどうか。
そもそも10万人のドライバを調査したとあるが、順位付けは人数なのか割合なのか、それすら書いていないし、例えば人数だとすれば星座ごとの人数が多いところでは単純に違反ドライバの絶対数も多い傾向が出るはずだ。科学的な根拠云々以前に、統計調査の体を為していない。


また、二つのデータに類似性が見られたとしても、それが直ちに相関性を意味するものではない。例えば空飛ぶスパゲティ・モンスター教の主張では海賊数の減少と平均気温の上昇には有意な相関性が見られるので、温暖化防止のためには海賊を増やせば良いという。無論こんなものはまったくの冗談だが、データだけ見ると一見正しく見えてしまう。


仮にこの記事を読んで「星座が違反率に影響するんだ」と思ってしまった人がいるとすれば、メディアリテラシ以前のリテラシが色々足りてない。

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