ホンオの真相

ホンオ・フェの説明が薄いので増量しようと調べているうちに突き当たった、「ホンタク=エイの糞漬け」疑惑。原典にどう書いてあるのか不明だが日本語訳では「堆肥に漬ける」というような説明が為されているらしく、堆肥=人糞ということになったようだ。しかし堆肥にも色々あるので一概に糞とは言えないし、そもそも本当に堆肥に直接突っ込むのかどうかさえ明らかにされていない(一説にはホンオを入れた甕を堆肥に埋めて、その熱で発酵を促進するとも)。
一方で、中国〜韓国には儒教に則った民間療法の一つとして「嘗糞」(排泄物を舐めて体調を知る)や人糞を原料とした民間薬が存在したようで、必ずしも人糞に漬けていないとは言い切れない。


糞には腐敗菌が多く口にすることは衛生上望ましくないが、エイの場合元々アンモニアが強く腐敗し難い性質のもので、むしろ強いアルカリによって殺菌されるため食中毒などは心配しなくても大丈夫そうだ。しかし、そうすると(仮に糞漬けにするものとして)何のために糞を利用するのか。糞中の菌による発酵作用は期待できないし、風味/臭いもアンモニアのものが強すぎてほとんど感じないだろう。あとは腐敗熱を利用するぐらいしか考え付かない。
ていうか誰か韓国に行って取材すればいいんじゃないかと思ったが、この対立には韓国へのイメージに起因する問題が根強く絡んでいるので、どういう結果になったとしても揉めそうな気もする。


ホンオフェ(韓国の発酵エイ)(その2) ( 食べ物 ) - 世界日本化計画 - Yahoo!ブログによれば松葉と藁で漬けるとのこと。これが藁→堆肥→糞になったのだろうか。


大韓民国国軍 - Wikipediaの記述中には体罰問題として「食糞事件」が取り上げられており、これを見る限りでは韓国でも一般的に糞を口にするという行為は大変抵抗のあるものと言えそうだ。そのような一般常識があるにも関わらず食品を糞に接触させる加工法が(たとえ過去にあったとしても、現代に於いて尚)行なわれているとは考え難い。